キーワード現代の教育学 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
近代教育を相対化する教育研究の最先端がまとめられている。 少し分量はあるものの、とっつきにくい哲学的な話は導入でとどめられていて、今後の興味につなげられる。 教育に携わろうと思う人は持っておいて損はない。
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「言語」「知識」「カリキュラム」「身と心」「成長・発達」「子ども」「学ぶと教える」「教育評価」「関係性」「公共性」「学力」など、20のテーマ(キーワード)を軸に書かれた、現代教育学(教育原理・教育哲学)の本。複数の著者によるオムニバス形式になっている。出たばかりの本なので、最近の...
「言語」「知識」「カリキュラム」「身と心」「成長・発達」「子ども」「学ぶと教える」「教育評価」「関係性」「公共性」「学力」など、20のテーマ(キーワード)を軸に書かれた、現代教育学(教育原理・教育哲学)の本。複数の著者によるオムニバス形式になっている。出たばかりの本なので、最近の議論も取り入れられている。 教育学の概説書のようなものはいくつかあるけれど、その中でもこの本は、多面的な議論が展開されていて、自分の考えを整理したり新たな視点を得たりするきっかけを数多く与えてくれる。 第2章の共有財としての知の話や、第4章のインターフェースとしてのカリキュラム論は、考えを改めて整理するうえで役立ったし、第15章の純粋贈与の観点から見た関係性の話や第19章の包含と排除のシナリオあたりも、なかなか面白かった。 他にも、中断のペダゴジーのくだりのあたりは、さすが小玉さんといった感じで(笑)、うまく自分の考えていることを別の角度から言語化してくれた感じがした。 強いて難点を挙げるとすれば、執筆者によって、内容の難易度に若干の違いがあること(教育という現象を見る上でのクリティカルな視点は得ていることを前提としているような議論もあれば、教育学に初めて触れる人向けの議論もある)。けれども逆に言えば、いろんな人にとって何かしら得られるものがある本であると思うし、視点を深めるのに役立つので、幅広い人に読んでほしいと思う。
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