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BARやまざき の商品レビュー

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2013/05/01

札幌 すすきのに「BAR やまざき」を開店して半世紀。 今や、観光客も含めて、その存在を知らない人はいないと言っても大袈裟ではありません。 90歳を超えた今も現役で「BAR やまざき」に立つ、国際レベルで評価されるバーテンダー・山﨑達郎氏ご自身が、 ・お客様とのエピソード ・「...

札幌 すすきのに「BAR やまざき」を開店して半世紀。 今や、観光客も含めて、その存在を知らない人はいないと言っても大袈裟ではありません。 90歳を超えた今も現役で「BAR やまざき」に立つ、国際レベルで評価されるバーテンダー・山﨑達郎氏ご自身が、 ・お客様とのエピソード ・「BAR やまざき」の半世紀の歩み ・山﨑氏ご自身の人生の歩み について著す一冊です。 勘違いされている方も少なくないように思うのですが、山﨑氏は生粋の道産子ではありません。 東京 小石川で生まれ、33歳頃まで東京・横浜を中心にご活躍され、34歳頃に北海道の住人になられています。 人生の半分以上を札幌 すすきので刻まれていることになります。 山﨑氏の思想の一端を本書で垣間見ることができるのはもちろんなのですが、何より文章全体に氏の人柄が滲み出ている、そんな一冊に仕上がっています。 例えば、山﨑氏の仕事への取り組み方。 【本書抜粋 山﨑達郎】 今も私がバーテンダーとして店に立つことが出来るのはお客様のおかげです。 いつも「ようこそ」という思いで皆さんを迎えています。 そしてこれからも。 --- 【本書抜粋 山﨑達郎】 「BAR やまざき」は私一代のものですが、お客様から存在することを望まれている限り、少しでも長く現役で働いていこうと思っています。 --- 【本書抜粋 山﨑達郎】 どんなにお客様と親しくなっても、お客様であることを忘れないでください。 決して友達になれたのではありません。 大工や表具師が皇居の奥へも行くことが出来るのと同じことで、仕事の上での与えられた立場なのです。 --- 例えば、ご本人の語り口からは分からない、周囲からの高い評価。 【本書抜粋 俳優 山田吾一】 バーテンダーの面接に行ったときに店主が、師匠はだれだと聞きました。 山﨑さんです、と答えたら採用されました。 だから命の恩人です。 --- 【本書抜粋 作家 沢木耕太郎】 (山﨑達郎氏について)彼が各種の国際コンテストで高い評価を受けているといったこととは無縁の、鋭さが時間のヤスリにかけられていつしか丸みを帯びてくるといったような、味わい深い「普通さ」だった。 --- そして、何より私の心に残った言葉。 【本書抜粋 山﨑達郎】 そこに住む人間こそが本当の観光資源であって、名所旧跡は舞台装置に過ぎないと思います。 観光を発展させる道は、「あの人に、あの土地に行ってまた会いたい」と思われるような人がより多く増えることであると信じています。 --- 私は今、数年間という期間、定期的に札幌に伺う機会を頂いています。 そんな中で、最初の訪問でとても気に入り、通わせて頂いている(私はそのつもり)BARがあります。 そのBARは偶然にも、いわゆる「BARやまざきの系譜」にあたるバーテンダーのお店でした。 私がなぜそのBARの魅力に取り憑かれたのか。なぜかくも絶妙な空間がそこに存在するのか。 今まで真剣に考えたことはありませんでしたが、本書を紐解くことでその理由の一端を覗いたような気がしました。 「あの人に、あの土地に行ってまた会いたい」、そう思われる人間になりたいと切に望みます。 余談ですが、本書によると「BAR やまざき」が開店した頃、 現在の「札幌東急イン」がある場所には「西本願寺別院」があって、除夜の鐘が鳴らされていたとか。 なるほど、私にもご縁を頂ける場所だったんだなぁ、と思い感謝です。

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2011/08/19

日本のバーの歴史は浅い。 最近、バー発祥の地・横浜で50周年を迎えたばかりだ。 いわんや、北海道のススキノなど、著者である山崎マスターが赴任した時はまだ全然過疎地だったという。 日本のバーや、NBA(日本バーテンダー協会)の歴史も垣間みれる一冊。

Posted byブクログ

2011/07/30

札幌では老舗中の老舗といわれるバー「やまざき」の主人による自伝的なエッセイ集です。人に歴史ありを地で行くような人生で、どうか一度会ってみたい人の一人です。 最近このバーが新聞で取り上げられていたのを読んで、またこの本を読み直そうと思った次第でございます。このご主人は札幌はススキ...

札幌では老舗中の老舗といわれるバー「やまざき」の主人による自伝的なエッセイ集です。人に歴史ありを地で行くような人生で、どうか一度会ってみたい人の一人です。 最近このバーが新聞で取り上げられていたのを読んで、またこの本を読み直そうと思った次第でございます。このご主人は札幌はススキノで知らぬものはいないとされるバーテンダーで、もしあと何年かして札幌に行く機会があれば一度立ち寄ってカクテルの一杯でも傾けてみたいものだなぁ、なんていうことを読んでいて思いました。 著者は今でも現役でカウンターに立って、シェイカーを振っているのだそうです。経歴をよく読んでみますと、陸軍病院で勤務しながら医師を志していたが、敗戦により断念、と書いてあり、東京會舘や網町三井倶楽部での修行を経て北海道に渡り、『バー やまざき』を開店したということです。僕も札幌にいたときに、学業を放擲してススキノの街をさ迷い歩いていたことがありますので、この本の中に描かれているススキノの町並みをありありと思い浮かべることが出来ました。 この本の中では彼の元を巣立って言ったお弟子さんたちのことも書かれており、彼らがどういった人生を送っているのかについても、想像させるものでございました。

Posted byブクログ