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進化から見た病気 の商品レビュー

3.8

16件のお客様レビュー

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2022/10/05

https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000057302

Posted byブクログ

2020/04/19

進化学的観点から様々な病気について考察した本。誰にでも分かりやすく書かれていて、読みやすいです。 本書の主題であるダーウィン医学とは、その病気がなぜあるのかを生物の歴史の中から解き明かし、病気そのものの進化学的意味を問う新しい学問であると筆者は主張しています。 第二章では...

進化学的観点から様々な病気について考察した本。誰にでも分かりやすく書かれていて、読みやすいです。 本書の主題であるダーウィン医学とは、その病気がなぜあるのかを生物の歴史の中から解き明かし、病気そのものの進化学的意味を問う新しい学問であると筆者は主張しています。 第二章では、風邪によって体に起こる症状の意義や薬の効果が分かりやすく説明されており、現在の状況で、誰もが理解するべき内容であると思いました。 遺伝子の人為的選択は、遺伝子の多様性を保護するという点から、人類の今後最大の課題であると感じました。

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2019/07/06

正直知ってるぞ、とか、当たり前じゃないか、と思うことが割と多く載っており、これは初心者向け…本当に生物学の知識があまりない人向けの入門書なのだろうなと思った。風邪を引いた時の色んな諸症状にはちゃんと理由があるんですよ、ということを知らない人が読むとへーと思うことが多いかと思う。

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2017/09/01

生物学的な病気の意義がざっくり分かる。他の細菌やウイルスなどとの関係も考慮しないと本当の医学は見えてこない。個々の病気の掘り下げ方が浅いので、あくまでも入門書の位置付け。 ・人の身体を構成する細胞数が60兆個。腸内細菌は100兆個。糞便の約半分は腸内細菌とその死骸。 ・臆病や不...

生物学的な病気の意義がざっくり分かる。他の細菌やウイルスなどとの関係も考慮しないと本当の医学は見えてこない。個々の病気の掘り下げ方が浅いので、あくまでも入門書の位置付け。 ・人の身体を構成する細胞数が60兆個。腸内細菌は100兆個。糞便の約半分は腸内細菌とその死骸。 ・臆病や不安になりやすい性質は生き残るために有利な性質。 ・遺伝子の働きというのは常に環境との相互作用で決まるものであり、特定の環境では生存に有利だった遺伝子が異なる環境のもとでは新しい病気の原因になったりすることもある。 ・つわりは胎児を守り安全な出産を確保するために進化した性質。

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2021/11/18

栃内新(1951年~)氏は、北大理学部卒、同大学院理学研究科博士課程修了、同大学院理学研究院元教授の生物学者。専門は多様性生物学。 本書は、「ダーウィン医学」についてわかりやすく解説したものであるが、あまり聞き慣れない「ダーウィン医学」とは「進化医学」とも呼ばれ、概ね以下のような...

栃内新(1951年~)氏は、北大理学部卒、同大学院理学研究科博士課程修了、同大学院理学研究院元教授の生物学者。専門は多様性生物学。 本書は、「ダーウィン医学」についてわかりやすく解説したものであるが、あまり聞き慣れない「ダーウィン医学」とは「進化医学」とも呼ばれ、概ね以下のようなものである。 ◆米国の医師ランドルフ・ネシーと米国の進化生物学者ジョージ・ウィリアムスによって1991年に提唱された、極めて新しい学問分野。 ◆ヒトという生物にとって病気とはどういうものなのかを、ヒトと病原生物の両者の視点を基礎に進化生物学・生態学的に読み解き、病気をより良く理解し、病気とともに進化してきたヒトという生物を理解しようとする。 ◆一見不都合に思える病気の諸症状の多くの原因は、自然選択の結果、現在のヒトに引き継がれてきたものであり、それらはヒトの進化にとって有利な意味を持っている、或いは過去において有利な意味を持っていたということを明らかにする。 そして、まず、最も身近な病気である風邪を取り上げ、発熱、咳、鼻水のような症状が何故起こるのか、医者で処方される多数の薬の意味は何か、風邪は本来どのように治すのが望ましいか、を解説している。 次に、AIDSやエボラ出血熱のような「感染症」について、ウイルスや細菌のような病原体とヒトの永遠の進化の競争であること、生活習慣病やアレルギーのような「文明病」について、ヒトの生活環境の変化がヒトの進化を超えるスピードで進んだことによるものであること、「遺伝病」について、病気の遺伝子もヒトが生き延びるために有益であったものもあり、病気の遺伝子を治療するという安易な姿勢な避けるベきであること、などが説明されている。 「病気は治療するべきもの」という現代医学のあり方と、そもそも”治療”とはどういうことなのかについて、改めて考えさせてくれる良書である。 (2014年2月了)

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2014/12/10

「進化医学」またの名を「ダーウィン医学」を紹介する本。ダーウィン医学は、医学とは異なり、直接的に治療法を生みだすというよりも、ヒトの病気の意味を進化の視点から解き明かそうとする生物学。人に免疫力があるのは、外敵から守るシステムが進化して出来たという説だ。その仕組みを知る事によりむ...

「進化医学」またの名を「ダーウィン医学」を紹介する本。ダーウィン医学は、医学とは異なり、直接的に治療法を生みだすというよりも、ヒトの病気の意味を進化の視点から解き明かそうとする生物学。人に免疫力があるのは、外敵から守るシステムが進化して出来たという説だ。その仕組みを知る事によりむやみに薬に頼ることを無くす。風邪を引いた時にどうすればいいのかということを教えてくれる。

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2013/01/19

基本的なことをまとめつつ、初めて聞くネタも結構含まれてて、発見あり。 ただ、もっと「進化のカス」とでもいうような、「特に合理的・適応的な説明はつかないけどもろもろの事情で持つに至って今でも持ってる表現型」というのがたくさんあって当然と思うけど、どんな表現型でも、これには進化上のこ...

基本的なことをまとめつつ、初めて聞くネタも結構含まれてて、発見あり。 ただ、もっと「進化のカス」とでもいうような、「特に合理的・適応的な説明はつかないけどもろもろの事情で持つに至って今でも持ってる表現型」というのがたくさんあって当然と思うけど、どんな表現型でも、これには進化上のこういう理由がありました、と何がしかのそれらしい説明に持ってってるのが、過剰な気がする。 全然理由というほどのものはないんだけど、何かわからんけど持ってるんです。っていう形質はたくさんあると思う。たぶん。直感で考えるに。

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2011/12/03

 ダーウィン医学の紹介本。著者は医師ではないし,なんか怪しい雰囲気…と思って読んでたら,そうでもなかった。人間の進化の過程で倫理や道徳,感情などができてきたという,進化倫理学・進化心理学とおんなじ発想。  現在の人間の健康や,病気といわれる現象も,進化の発想で把握していくといろい...

 ダーウィン医学の紹介本。著者は医師ではないし,なんか怪しい雰囲気…と思って読んでたら,そうでもなかった。人間の進化の過程で倫理や道徳,感情などができてきたという,進化倫理学・進化心理学とおんなじ発想。  現在の人間の健康や,病気といわれる現象も,進化の発想で把握していくといろいろためになるかな,という話。Nスペで,近年アレルギーや腰痛,免疫を進化で説明するというのが放映されてたが,あれのことか。具体的にどう臨床に生かすのかとかはよくわからなかったけど。  医療には対症療法と原因療法があるけど,対症療法的なことは,人間の身体に備わってたりもする。ひどい痛みが続くときにエンドルフィンやエンケファリンが脳内で分泌されて,鎮痛作用をもたらすとか。こういう働きは,進化によってできたという説明が成り立つ。  感染症と戦う免疫のシステムも,進化の賜物。ただ,戦う準備ができるのに数日かかり致命的になることも。そこを補充するワクチンが見つかったのは僥倖。今は感染症に抗生物質や抗ウィルス薬で対応することもあるが,細菌などの進化は速く,耐性菌の問題が出てくる。なるべくなら使わないのが吉かも。  社会の変化は人間の進化よりずっと速くてめまぐるしい。そのために生じてきた疾患も多い。飢餓への備えが飽食の時代には糖尿病などの生活習慣病に。糖分の発酵でできるアルコールに人間が惹かれるのは,食物のありかを探すのに有用だったからだが,今はアル中が問題に。  鬱などの精神疾患も含め,疾患は結構進化と結び付けて説明できるらしい。高緯度地方に住んできた白人が,オーストラリア北部など低緯度地方で暮らすと,強い日射のため皮膚癌などにかかりやすく,逆だと日射が弱すぎてビタミンD欠乏症になる。  世界には自然放射線のレベルが高いとこがあるが,そこにいる人が平気なのは,長年そこで暮らしてきたからなのかも。ってのはこの本(2009年発行)には書いてないけど,聞いたことある。あれはダーウィン医学的説明なのか。  寄生虫や腸内細菌との共生関係も見直されているそう。長年寄り添ってともに進化してきたのだから,むやみに駆除するとかえってよくないかもしれないとか。最後に,寿命というものも,子孫に資源を残し,良い環境を残すためにできたのかもしれないと述べて結び。

Posted byブクログ

2011/12/02

進化と病気を結びつける部分には若干ムリヤリな部分もあったけれど、概ね普段わたしが考えている健康理論に合致した。 病気には意味がある。ウイルスや菌を薬で抑えても、軍拡戦争になるだけ。対症療法は時に治癒を遅らせる。 免疫システムについての詳しい解説などもあったりして、なかなか知識の...

進化と病気を結びつける部分には若干ムリヤリな部分もあったけれど、概ね普段わたしが考えている健康理論に合致した。 病気には意味がある。ウイルスや菌を薬で抑えても、軍拡戦争になるだけ。対症療法は時に治癒を遅らせる。 免疫システムについての詳しい解説などもあったりして、なかなか知識の取得にも役立った。この本は医者でない人によって書かれているので、素人にもとてもわかりやすい。 ・・・それにしても、日本の(外国はしらんけど)医者って、偉そうよね?抗生物質は基本的に使わない主義なんだけど、言うと切れられること多いしね。こうした医者=先生って構図をまず治さないとあかんと思う。患者=お客様なんですよ~~~。(本に関係ないか)

Posted byブクログ

2011/10/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

それぞれの病気がなぜいまだに存在してるのかを解説。そこから、抗生物質の危なさや、本来どう直すべきか(元々持ってる治癒力を使う)等説明。専門用語が少なく分かりやすい。

Posted byブクログ