蝶番 の商品レビュー

中島桃果子【著】

2011/01/27

四姉妹の長女・艶子が詩を残し失踪したところから始まる物語。キャラの書き分けが十分に出来ていて、読む人それぞれが誰かに共感し、また誰かを好きになれなかったのではないか。(私は虹と艶子に共感した)
他の方も指摘されているように、時系列順になっていないのでわかりづらいかもしれない。それから、誰の視点で話を進めているのかいくらか読み進めなければわからない箇所もあっただろう。
そんなことより残念なのは、尻すぼみな結末になっていることである。作者がこの話を通して何を伝えたかったのか、はっきりとした答えが得づらかった。読了感というか、満足感が得られず物足りない感じがした。

2010/10/12

東京に今年三度目の雪が降った夜、長女の艶子は出て行った。意味不明の小さなメモを残して。四姉妹の語りと日記から浮かび上がってくる、それぞれの息苦しさと生きにくさ。

・・・私にはよくわかりませんでした・・・四姉妹の順番の語りも読みにくかったし、時系列もわかりにくかったです。それぞれに思うところのある、複雑だけど仲のいい、四姉妹の物語ってことでしょうか・・・？

2010/06/08

読みおわると、四人それぞれがいとおしくなった。「平成の『細雪』」てうまいことをいったな！と思った。「暁の白い月」ていう表現が一番すき。

2011/09/28

自分が３人姉妹なので、姉妹の話は興味あり。期待通り面白かった。小さければただけんかし合うで済むけど、この物語みたいに大学以上になってくると（まさしく今の我が家）それぞれが外にからむ問題を持ち、こんな感じの「わたしって関係なくい？」ということにも巻き込んでくれる。姉妹を熟知した話だった。若草物語もそうだけど、姉妹というのは偶数でバランスがとれるんじゃないかと思う。もうひとつおすすめするならば角田光代さんの「夜をゆく飛行機」（？）。この蝶番を読んでて思ったのは長女と三女、次女と四女がわかり合えるのではないかということ。どうりで次女のわたしが余り物なわけだ。。。

2009/10/04

四人姉妹の長女がある日突然、家をでてしまう。残されたものの動揺。から綴られている四人の日記調な物語。

言葉の表現（溢れ出す感情）が比喩で書かれていたり、表現のしかたがちょっとかわいらしくもあったりします。姉妹のそれぞれの性格気質がとるように感じられて新鮮でした。
女性のtype別って感じで。

2009/10/07

同郷の同じ世代にこんなかっくいい人がいたなんてー！！(若干年下)

かなり好きかもー。
次も期待してる。

2009/10/07

いきなり失踪しちゃった長女と、その3人の妹の話。

それぞれの出来事によって、４姉妹の関係がだんだんと変わっていく中で再確認する姉妹の絆。的な。

視点が良く変わるから、誰、誰???ってなっちゃうとこもあったけど、優しい文章で、４人姉妹のキャラがそれぞれ書けてた感じだったからまぁ良かったかな。

2009/10/04

ジャケ借り。（図書館）
第4回新潮エンターテインメント大賞受賞作。
絵國さんが選考委員長だったし好みかもと思って。

長女艶子が不可解な詩を残して失踪、それをめぐる４姉妹の話。

ナメ＞菓子＞艶子＞虹　かな。
虹があんまり好きじゃなかった。

関西弁がなんかとっつきやすくて人情味あっていい。
王様の耳はロバの耳、のはけ口がほしい。

印象に残った場所：艶子の『非公開日記』