熱学思想の史的展開(2) の商品レビュー
<第3部 熱量学と熱量保存則> ◇第13章 熱量学の原理の提唱 ――ラプラスとラヴォアジエ ◇第14章 気体の熱膨張と温度概念批判 ――ラプラス、ゲイ=リュサック、ドルトン ◇第15章 断熱変化と気体比熱をめぐって ――《比熱変化理論》と《比熱・潜熱理論》 ◇第16章...
<第3部 熱量学と熱量保存則> ◇第13章 熱量学の原理の提唱 ――ラプラスとラヴォアジエ ◇第14章 気体の熱膨張と温度概念批判 ――ラプラス、ゲイ=リュサック、ドルトン ◇第15章 断熱変化と気体比熱をめぐって ――《比熱変化理論》と《比熱・潜熱理論》 ◇第16章 解析的熱量学の完成 ――ラプラスとポワソン ◇第17章 「熱運動論」は何ゆえに非力であったのか ――「ラムフォード神話をめぐって」 <第4部 熱の動力――カルノーとジュール> ◇第18章 新しい問題の設定――熱の「動力」 ――カルノーとワット ◇第19章 理想的熱機関の理論 ――カルノーの定理 ◇第20章 カルノー理論の構造と外延 ――熱力学の第1ページ ◇第21章 間奏曲――熱波動論の形成と限界 ――ヤング、ヒューエル、カルノー ◇第22章 〈力〉の保存と熱の仕事当量 ――ローベルト・マイヤー ◇第23章 熱と仕事の普遍的互換性の証明 ――ジェームス・ブレスコット・ジュール ◇第24章 熱の特殊性とエネルギー変換の普遍性 ――ウィリアム・トムソンのジレンマ
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「熱学思想の史的展開2」山本義隆著、ちくま学芸文庫、2009.01.10 423p ¥1,540 C0142 (2023.04.21読了)(2022.02.26入手)(2021.06.15/6刷) 【目次】 第3部 熱量学と熱量保存則 第13章 熱量学の原理の提唱―ラプラスとラ...
「熱学思想の史的展開2」山本義隆著、ちくま学芸文庫、2009.01.10 423p ¥1,540 C0142 (2023.04.21読了)(2022.02.26入手)(2021.06.15/6刷) 【目次】 第3部 熱量学と熱量保存則 第13章 熱量学の原理の提唱―ラプラスとラヴォアジェ 第14章 気体の熱膨張と温度概念批判―ラプラス、ゲイ=リュサック、ドルトン 第15章 断熱変化と気体比熱をめぐって―《比熱変化理論》と《比熱・潜熱理論》 第16章 解析的熱量学の完成―ラプラスとポアソン 第17章 「熱運動論」は何ゆえに非力であったのか―「ラムフォード神話」をめぐって 第4部 熱の動力―カルノーとジュール 第18章 新しい問題の設定―熱の「動力」―カルノーとワット 第19章 理想的熱機関の理論―カルノーの定理 第20章 カルノー理論の構造と外延―熱力学の第1ページ 第21章 間奏曲―熱波動論の形成と限界―ヤング、ヒューエル、カルノー 第22章 〈力〉の保存と熱の仕事当量―ローベルト・マイヤー 第23章 熱と仕事の普遍的互換性の証明―ジェームス・プレスコット・ジュール 第24章 熱の特殊性とエネルギー変換の普遍性―ウィリアム・トムソンのジレンマ 注 ☆関連図書(既読) 「熱学思想の史的展開1」山本義隆著、ちくま学芸文庫、2008.12.10 「磁力と重力の発見1 古代・中世」山本義隆著、みすず書房、2003.05.22 「磁力と重力の発見2 ルネサンス」山本義隆著、みすず書房、2003.05.22 「磁力と重力の発見3 近代の始まり」山本義隆著、みすず書房、2003.05.22 「一六世紀文化革命 1」山本義隆著、みすず書房、2007.04.16 「一六世紀文化革命 2」山本義隆著、みすず書房、2007.04.16 「福島の原発事故をめぐって」山本義隆著、みすず書房、2011.08.25 「プリンキピアを読む」和田純夫著、ブルーバックス、2009.05.20 (「BOOK」データベースより)amazon カルノー28歳、わずか1篇の論文『火の動力』で、熱力学の基礎を確立した。イギリスに誕生した蒸気機関は、フランスで効率改良の理論研究が進められ、彼は熱の生む動力の絶対的な制約を見いだす。だがその理論は巨視的自然の究極の真理に触れるラディカルなもので、技術者にも物理学者にも受け入れられることなく長く埋もれる運命となる。第2巻は、熱力学草創期。熱素説の形成と崩壊、そして熱力学第1法則、エネルギー原理の確立と進む。さらに議論は熱力学第2法則とエントロピー概念の形成へとのぼりつめていく。欧米にも類書のない広がりと深さに裏づけられた、迫力ある科学史。
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ワットの蒸気機関が出てきて話は佳境へ。てっきり熱力学の始祖はカルノーだと思っていたのだが、カルノー自身は熱とエネルギーの等価性を認めていなかったとは知らなかった。しかしそういった物理学的には「よくわからない」状態で熱機関が実用に供されていた事実には驚く。つまり熱機関を動かしてみて...
ワットの蒸気機関が出てきて話は佳境へ。てっきり熱力学の始祖はカルノーだと思っていたのだが、カルノー自身は熱とエネルギーの等価性を認めていなかったとは知らなかった。しかしそういった物理学的には「よくわからない」状態で熱機関が実用に供されていた事実には驚く。つまり熱機関を動かしてみて初めて熱力学の原理がわかったということだ。しかしまあ飛行機が飛ぶ原理ですら、実はよくはわかっていないというからなあ。
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科学史書の読み方としてはいろんなスタイルあるだろうが,当時の科学者たちがどのように考え推察したのかを追体験するのは非常に興味深い。 現在の熱力学の教科書では天下り的にカルノーサイクルが導入されるものと思うが,カルノーがこの最大効率を持つ熱機関に至ったことはカルノーの自然観からすれ...
科学史書の読み方としてはいろんなスタイルあるだろうが,当時の科学者たちがどのように考え推察したのかを追体験するのは非常に興味深い。 現在の熱力学の教科書では天下り的にカルノーサイクルが導入されるものと思うが,カルノーがこの最大効率を持つ熱機関に至ったことはカルノーの自然観からすれば当然であった。彼は熱を水流(これは保存量であるな)になぞらえ,水車における最大効率機関との間に巧みなアナロジーを用いたのだった。このことは当時の技術的な動向やそれと関連して産業革命後の自然克服への盛り上がりなど,様々な要素があった。これらを感じつつページを進めるというのは非常に優雅な読書である。 カルノーは熱の特殊性に着目し,理論を展開した。彼ははじめ熱量保存則を認めた上で議論をしていたが,後年の資料では熱物質論に対して疑問を投げかけている。彼は最後まで,熱の特殊性にこだわり続けた。対してジュールは,当時としては信じられないほどの精度で,自分の信ずるところを確認する実験を行い,熱物質論を叩き潰したのだった。ジュールの立場は熱と運動の同等性を主張するものであり,カルノーの思想とは真っ向からぶつかるものであった。ジュールの意見はしばらく無視されていたが,彼を見出したのは他でもない,トムソン(後のケルビン卿)であった。トムソンはこれらの二つの相対する理論の間に横たわる矛盾にどのように折り合いをつけるか,というところである。結局,これらの統合はトムソンではなくクラウジウスによって行われる,ということに触れて第3巻に続くのであった。
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段々佳境に入ってきました。2巻ではなんといっても、フランスのカルノー・マンチェスターのジュール・グラスゴーのトムソンなどがでてきて、熱力学第一法則の発見に収束していきます。このほかに、ゲイ・リュサック、ドルトン、マイヤー(パラノイアだった)などの魅力的な科学者の業績が語られます。...
段々佳境に入ってきました。2巻ではなんといっても、フランスのカルノー・マンチェスターのジュール・グラスゴーのトムソンなどがでてきて、熱力学第一法則の発見に収束していきます。このほかに、ゲイ・リュサック、ドルトン、マイヤー(パラノイアだった)などの魅力的な科学者の業績が語られます。最後にでてくる、熱の特殊性にもとづくカルノー理論と、熱と仕事の等価変換を主張するジュールの理論との間で、問題解決に苦しむトムソンの立場が書かれていて、第3巻(最終巻)へつづいていきます。熱量保存法則とか熱素説はなかなかしぶといですね。ジュールは電気の研究をメインにしているし、カルノーは蒸気機関の効率改善から入っているので、熱に対する捉え方がちがうんですね。
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※このレビューにはネタバレを含みます
2009/1/21 7&yにて購入 。 2015/10/5〜10/19 熱力学の歴史、第二集はカルノーからウィリアム・トムソン(ケルヴィン)まで。ようやく、現代の考え方に近づいてきた。最終巻に続く。
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