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怒りについて 他一篇(訳:茂手木元蔵) の商品レビュー

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2019/06/30

セネカの考える怒りというのは「理性を欠き,暴や衝動に身を委ねること」と捉えているのではと感じた. したがっていつ何時でも怒りというのは自らの心のうちに持っておくものではなく,たとえ戦争や他者の加害による親族の死のようなことがあっても「怒り」で対処するのではなく理性でやるべきことは...

セネカの考える怒りというのは「理性を欠き,暴や衝動に身を委ねること」と捉えているのではと感じた. したがっていつ何時でも怒りというのは自らの心のうちに持っておくものではなく,たとえ戦争や他者の加害による親族の死のようなことがあっても「怒り」で対処するのではなく理性でやるべきことはする,というスタンスを取っている. 「平和においても戦争においても,(怒りは)役に立った試しはない.」 また古代ローマの医療行為は1生活習慣の見直し→断食などの引き算的医療→手の術(わざ)を駆使した足し算的医療という順を取っているらしい.

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2019/03/02

怒りがいかに不要なものか、様々な視点から長々と説明されます。 冗長な部分もありますが、これからは怒らないようにしようという気にさせてくれます。 特に怒りっぽい人に効果があるのではないでしょうか。

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2018/12/14

原書名:DE PROVIDENTIA, DE CONSTANTIA SAPIENTIS, DE IRA(Seneca) 摂理について 賢者の恒心について 怒りについて 著者:ルキウス・アンナエウス・セネカ(Seneca, Lucius Annaeus, 前1頃-65、スペイン・...

原書名:DE PROVIDENTIA, DE CONSTANTIA SAPIENTIS, DE IRA(Seneca) 摂理について 賢者の恒心について 怒りについて 著者:ルキウス・アンナエウス・セネカ(Seneca, Lucius Annaeus, 前1頃-65、スペイン・コルドバ、政治家) 訳者:兼利琢也(1957-、西洋古典文学)

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2017/01/16

著者は恐らく当時(ローマ帝国初期)の最高レベルの教養と頭脳の持ち主。さすがと言うべきか、現代にも通じる本質的な議論を展開している。

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2016/11/17

カテゴリ:図書館企画展示 2016年度第3回図書館企画展示 「大学生に読んでほしい本」 第2弾! 本学教員から本学学生の皆さんに「ぜひ学生時代に読んでほしい!」という図書の推薦に係る展示です。 山田庄太郎講師(哲学科)からのおすすめ図書を展示しています。      展示中の図...

カテゴリ:図書館企画展示 2016年度第3回図書館企画展示 「大学生に読んでほしい本」 第2弾! 本学教員から本学学生の皆さんに「ぜひ学生時代に読んでほしい!」という図書の推薦に係る展示です。 山田庄太郎講師(哲学科)からのおすすめ図書を展示しています。      展示中の図書は借りることができますので、どうぞお早めにご来館ください。 開催期間:2016年7月19日(火) ~ 2016年9月16日(金) 開催場所:図書館第1ゲート入口すぐ、雑誌閲覧室前の展示スペース 毎日の暮らしの中で、誰でも腹が立つことがあると思います。今からおよそ2000年前のセネカの生きた時代でもそれは変わりませんでした。しかし腹を立てて、直ぐに怒り出す人を賢い人とは呼びにくいでしょう。では賢者や知者と呼ばれる人は怒りの感情にどのように対処したのでしょうか。セネカはストア哲学者の立場から古今の様々な例を採りあげて怒りへの対処法を説きます。「怒りに対する最良の対処法は、遅延である」(2.29.1)とはどのような意味か。皆さんも一緒に考えてみませんか。

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2015/07/05

怒りとはどんなものか。それを爆発させるべきなのか、反対に抑え込むべきものなのか。どんな困難な状況にあっても怒りを怒り任せの自由にしてはならないとのまとめ。

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2014/08/12

怒り、もしかすると私の原動力はこれかもしれない。もしくは報復。 人間は相互扶助のために生まれたが、怒りは相互破壊のために生まれた。前者は結合を望み、後者は離反を望む。 でもちょっと古臭い二元論かな。怒りがない人は深い愛もないんじゃないか。いくら治めようとも自己の生命保存のため...

怒り、もしかすると私の原動力はこれかもしれない。もしくは報復。 人間は相互扶助のために生まれたが、怒りは相互破壊のために生まれた。前者は結合を望み、後者は離反を望む。 でもちょっと古臭い二元論かな。怒りがない人は深い愛もないんじゃないか。いくら治めようとも自己の生命保存のために怒りや離反という作用は必要でさえある。 もちろん他者への攻撃でなく、別のものに昇華できたらいいのだけれど。 そもそもこの人は怒りに怒ってるじゃないか。

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2014/07/22

古代の王がどんなに残酷な仕打ちをしていたかということがよくわかった。 王を諌めた家臣が、自分の息子を殺され、その肉体を饗応されるに至っても、なお怒りを持つことを自重する。 とても自分にはできそうにないけれど、そんな心持ちも必要なのだと訴えかけられる。 古代ローマも現代も、人間の本...

古代の王がどんなに残酷な仕打ちをしていたかということがよくわかった。 王を諌めた家臣が、自分の息子を殺され、その肉体を饗応されるに至っても、なお怒りを持つことを自重する。 とても自分にはできそうにないけれど、そんな心持ちも必要なのだと訴えかけられる。 古代ローマも現代も、人間の本質的なところはあまり変わっていない。

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2012/10/25

セネカの「怒りについて」を読了。 理不尽、不条理…人生とはそういうものであると思う。そうした現実を受け入れながら、自身の想いを如何にぶつけ、実現していくのかなのだろう。 強くそう思うし、ここまでについて書いてある本にはこれまでも何冊か出会ったように思う。 ただ、「なぜ」理不尽...

セネカの「怒りについて」を読了。 理不尽、不条理…人生とはそういうものであると思う。そうした現実を受け入れながら、自身の想いを如何にぶつけ、実現していくのかなのだろう。 強くそう思うし、ここまでについて書いてある本にはこれまでも何冊か出会ったように思う。 ただ、「なぜ」理不尽なのか?、「どうすれば」辛く苦しい現実を受け入れられるのか?、こうした部分にまで踏み込んで書かれた本は、私が知っている限りでは少ない。 そんな「なぜ」や「どうすれば」にまで踏み込んだ作品。 ちょっとした転機を迎えている自分の状況と照らし合わせながら、「よくまあ、ここまでの境地に至れるものだ」と感じた。 ローマ帝国頃の歴史にもっと詳しければ、様々なエピソードの記述も、より読みやすかったことだろう。 これが2000年近く前に書かれた本だというから恐れいる。

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2012/04/01

ちっぽけなことに心を乱されないように力をつけたい。 『摂理について─摂理が存在しながらも、なぜ善き人に災厄が起きるのか』  『賢者の恒心について─賢者は不正も侮辱も受けないこと』 『怒りについて』

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