ケアワーク 支える力をどう育むか の商品レビュー

西川真規子【著】

2009/10/07

ケアワークは、一人では生活できない人を支えるための労働（育児・介護など）である。かつては家庭や地域でおもに女性たちが担ってきた。しかし核家族化や女性の社会進出、急速な高齢化によってそのあり方は大きく変わっている。社会の変化に応じたケアワークをどう育むのか。

同書では、
１．ワークライフバランスの実現　（男女が正規労働者として働きながら家族や地域とかかわる）
２．専門家のスキルを磨き有償ケアを充実させる
という二つの方向性を提示。

興味深い指摘は、「育児や介護は命を守るという大切な仕事であるにも関わらず、誰でもできると正当に評価されてこなかった。これが介護職場の低い処遇になって表れている」というもの。この認識を改めよとの問題提起は着目に値する。