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彰義隊 の商品レビュー

3.4

20件のお客様レビュー

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2017/11/24

上野合戦をメインにおくと思いきや、彰義隊が出て来たのは冒頭及び中盤辺りまでで、ほとんどが輪王寺宮の話という予想外の展開になっていた。史実に基づいているため淡々としていて面白みはないが、勉強にはなる。

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2016/08/13

幕末の江戸城明け渡し、彰義隊、奥羽越列藩同盟に関わった輪王寺宮を主人公にし、その生涯を綴った小説。 幕末の人物とその関係とその時代の人々の想いが分かり、おもしろい。

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2013/01/27

敗者の美学 解説にも掲載されているように、この作品は吉村昭最後の歴史小説だ。 作者の生誕地に伝わる彰義隊の言い伝えだけでは物語として物足りないので、皇族でありながら朝廷でなく幕府側についた輪王寺宮を主人公にその悲劇の生涯を描くことによって、幕末から明治の流れを描くことが出来たの...

敗者の美学 解説にも掲載されているように、この作品は吉村昭最後の歴史小説だ。 作者の生誕地に伝わる彰義隊の言い伝えだけでは物語として物足りないので、皇族でありながら朝廷でなく幕府側についた輪王寺宮を主人公にその悲劇の生涯を描くことによって、幕末から明治の流れを描くことが出来たのだという。 勝てば官軍という言葉があるように、歴史では敗者側の扱いが偏っていることが多い。 しかし日本では吉村昭や中村彰彦などの作家だけでなく、白虎隊の悲劇のように敗者側の物語が長い間愛されている。 これこそが他国との国民性の大きな違いであると私は思う。 この作品もそんな良作の一つである。

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2013/01/22

激動の時代に巻き込まれた輪王寺宮の後半生に迫る作品でした。心理描写や過剰な演出を極力排した硬派な構成なので、輪王寺宮の人柄が今ひとつ把握できず淡々としているので盛り上がりに欠けるところもあり、ヒロイズムを欲する人には物足りないのでしょうが、幕末史のあまり知られていない面を丁寧に扱...

激動の時代に巻き込まれた輪王寺宮の後半生に迫る作品でした。心理描写や過剰な演出を極力排した硬派な構成なので、輪王寺宮の人柄が今ひとつ把握できず淡々としているので盛り上がりに欠けるところもあり、ヒロイズムを欲する人には物足りないのでしょうが、幕末史のあまり知られていない面を丁寧に扱っていますので特に幕府側に思い入れのある人なら一読の価値は大きいかと思います。ただ戊辰戦争後の宮の処遇は脱藩大名・林忠崇の話を知っているとかなり好待遇な気がしてなりません。このあたりはやはり皇族と小藩の大名の違いなのでしょうか。

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2012/01/31

上野寛永寺山主であった輪王寺宮を中心に据えて描かれる、上野戦争と維新。 筆者の史料を追う姿勢からともすれば出来事の羅列になりかねないところを、主人公の宮があまり主張しない描き方によって逆に、奥ゆかしく静かな目線の持ち主と云う性格で物語が成り立っていると思う。 幕府崩壊から後の宮の...

上野寛永寺山主であった輪王寺宮を中心に据えて描かれる、上野戦争と維新。 筆者の史料を追う姿勢からともすれば出来事の羅列になりかねないところを、主人公の宮があまり主張しない描き方によって逆に、奥ゆかしく静かな目線の持ち主と云う性格で物語が成り立っていると思う。 幕府崩壊から後の宮の生涯を書いている訳ですがタイトルを「彰義隊」としたのは、宮があの日を一生忘れえないものとして抱えていた事に由来するのでは。

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2011/03/25

幕末史は倒幕側から読む事が多く彰義隊と言えば、ならず者の集まりのような印象を受けていた。 立場が変われば当然見方も変わり、江戸を守る為に結成され江戸市民からもとても人気があったようでちょっと驚きました。 話は彰義隊より、輪王寺宮の話が中心であり、宮様が左幕側に回った人達の盟主と...

幕末史は倒幕側から読む事が多く彰義隊と言えば、ならず者の集まりのような印象を受けていた。 立場が変われば当然見方も変わり、江戸を守る為に結成され江戸市民からもとても人気があったようでちょっと驚きました。 話は彰義隊より、輪王寺宮の話が中心であり、宮様が左幕側に回った人達の盟主となり時代に翻弄された姿を描いている。

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2017/03/02

輪王寺宮の伝記です。上野戦争だけでなく、東北戦争についても知識を得ることができる。吉村昭が得意の「逃げる」描写が映画を見ているような。 一読の価値アリ。

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2010/08/07

輪王寺宮をはじめとする幕府側の登場人物の逃避行が物悲しい。それにしても、吉村昭は、さすがによく調べている。

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2010/04/19

前半部分で一度脱落したのですが、再度挑戦して無事読了。 鬱々とした前半がその時の気分じゃなかったのかも。 私としては荒々しさが物足りなかったような気がしますが、そういう題材ですもんね。

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2009/12/12

皇族でありながら朝敵となった人物がいたことを、この本で初めて知った。列藩同盟の盟主就任を淡々と受け入れる輪王寺宮の姿勢がすがすがしい。

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