アレクサンドリアの興亡 の商品レビュー
著者は知的集積都市としてのアレクサンドリアというイメージを伝えたかったのでしょうが、多少滞在した程度の人間をなんでも結びつけるのはちょっと無理があるかと とはいえ、アレクサンドリア視点からの余所者としてのローマを描いた書籍としての面白さがあり、通読に足る内容です 資料の読み込み、...
著者は知的集積都市としてのアレクサンドリアというイメージを伝えたかったのでしょうが、多少滞在した程度の人間をなんでも結びつけるのはちょっと無理があるかと とはいえ、アレクサンドリア視点からの余所者としてのローマを描いた書籍としての面白さがあり、通読に足る内容です 資料の読み込み、下調べは類書よりやや少なめ
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地中海に面するエジプト第二の都市アレクサンドリア。この都市の成り立ちからイスラム世界に併呑されるまでを、様々な人物を通して描く。 この都市を建設したアレクサンドリア大王と、彼を引き継ぎ街の基礎を固めたプトレマイオス1世をはじめとして、綺羅星のごとく様々な人材がアレクサンドリアに関...
地中海に面するエジプト第二の都市アレクサンドリア。この都市の成り立ちからイスラム世界に併呑されるまでを、様々な人物を通して描く。 この都市を建設したアレクサンドリア大王と、彼を引き継ぎ街の基礎を固めたプトレマイオス1世をはじめとして、綺羅星のごとく様々な人材がアレクサンドリアに関与する。プラトン、アリストテレス、エウクレイデス、ヘロフィロス、タレス、ピュタゴラス、アルキメデス、ヘロン……。まだまだいる。政治だけでなく哲学、数学、医学、文学、あらゆる学問の第一人者がアレクサンドリアに直接あるいは間接に関わりあった。それはアレクサンドリアが誇るムゼイオンとそこにある大図書館の威力による。アレクサンドリアはまさしく古代世界の知の集積センターであった。 多くの人物の事績に依拠しながら、アレクサンドリアの街を中心とした古代世界の状況を分かりやすく論じている好著である。
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