猿蟹合戦とは何か の商品レビュー
清水さんの作品のうち、いわゆる文体模写をしている作品群を(おそらく)清水さん自身がセレクトして文庫にしたもの。 アイロニィ成分の極めて少ないのが、パステーシュとパロディの違いだと個人的には考えているんだけど、どれも楽しんで書いたんだろうなぁ、というのが伝わって来てすてき。 シ...
清水さんの作品のうち、いわゆる文体模写をしている作品群を(おそらく)清水さん自身がセレクトして文庫にしたもの。 アイロニィ成分の極めて少ないのが、パステーシュとパロディの違いだと個人的には考えているんだけど、どれも楽しんで書いたんだろうなぁ、というのが伝わって来てすてき。 シーナさんの模写でアルマーニの説明をしちゃうやつが好きだなぁ。
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パスティーシュを楽しむためには最低2つ以上の要素(作品?)を知識として置かねばならないという点で、清水義範を初めて手にした頃は、文章は面白い事書いている様だけれど肝が解らないという勿体無い読み方しか出来なかった15の夏でした。 この歳になって、ふと書架で見つけて今なら楽しめるん...
パスティーシュを楽しむためには最低2つ以上の要素(作品?)を知識として置かねばならないという点で、清水義範を初めて手にした頃は、文章は面白い事書いている様だけれど肝が解らないという勿体無い読み方しか出来なかった15の夏でした。 この歳になって、ふと書架で見つけて今なら楽しめるんじゃないかと思い手にした一冊。 いやー・・・面白かった!電車内で読めない系でした(笑)司馬遼太郎風猿蟹合戦から始まり、最後までニヤニヤが止まらない感じでした、はい。猿取佐助、憲法、聖書、四畳半辺りが腹を抱えるレベルでしたが、一番お気に入りはダイヤの花見です!巻末にそれぞれ何をネタにしているか著者自らの解説がありますが、敢えて其処は見無い様にして読み出したので、ダイヤが宝石かと思っていたら……!サゲも流石でした。 ごちそうさまでした。
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もっと、サクサク読める短編集かと思った。 意外と読むのに苦戦。 猿蟹合戦は面白く読めた。 新潟(佐渡)と長野の2通りあるなんて、知らなかった。
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様々な文学作品の模倣をした小説集。 猿蟹合戦を司馬遼太郎風に書いたり、 ITをモチーフにSFを書いてみたり、 罪と罰のムード漂う青年の物語を書いたり と、有名な文学作品をとても面白く模倣している。 聖書にまで手が伸びたのには驚いたが、いずれも作品の雰囲気を残したままうまいこ...
様々な文学作品の模倣をした小説集。 猿蟹合戦を司馬遼太郎風に書いたり、 ITをモチーフにSFを書いてみたり、 罪と罰のムード漂う青年の物語を書いたり と、有名な文学作品をとても面白く模倣している。 聖書にまで手が伸びたのには驚いたが、いずれも作品の雰囲気を残したままうまいことアレンジされており、元の作品を知っているとなお面白い。
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図書館 表題作は丸谷才一風“猿蟹合戦について”の解釈。その1つ前に掲載されている猿蟹合戦物語は、司馬遼太郎風…という、パスティーシュ集の第一巻。 二重三重の意で面白いです。
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