図解入門ビジネス 最新 環境経済学の基本と仕組みがよ~くわかる本 の商品レビュー
文章が平易で分かりやすいのはいいのだが、せっかく「図解入門」となっているのに、その肝心の図解が分かりにくいのが欠点。 もう少し図説に力をいれて欲しかった。 まあ、環境経済学を一通り、広く浅く知りたい、という場合に役に立つ本である。 以下詳細。 [more] 自然環境には値段が...
文章が平易で分かりやすいのはいいのだが、せっかく「図解入門」となっているのに、その肝心の図解が分かりにくいのが欠点。 もう少し図説に力をいれて欲しかった。 まあ、環境経済学を一通り、広く浅く知りたい、という場合に役に立つ本である。 以下詳細。 [more] 自然環境には値段がついていないために、市場原理が働かず、一方的に搾取されてしまう。 これが「市場の失敗」と呼ばれるもので、これまでにも様々な環境破壊・汚染を引き起こしてきたし、今もなお問題を起こし続けている。 この問題を解決するために、環境の価値をどうやって今の経済の中に組み入れていくか、ということを考えるのが環境経済学。 で、この本ではその辺の基礎知識と、近年、日本や世界でどのような取り組みが行われているのか、について基本的な部分をわかりやすく解説している。 京都議定書の話、ゴミとリサイクルの話、環境価値の評価手法の話などなど、おぼろげに知っている気になっていたことも、結構知らないことが多いと気づいた。 特に、環境保護活動がなかなか広まらないことの原因の説明で、「囚人のジレンマ」や「共有地の悲劇」のような解説が出てきて、なるほどなと思うとともに、対策の困難さを改めて感じた。 市場の失敗が解決されないまま、急速に市場がグローバル化しているのが現在の状況である。 この状況を打開するには(市場原理を補正する機能を持つ)政策のグローバル化を急いで進める必要性があると思われる。
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