自らの身は顧みず の商品レビュー
航空幕僚長という多忙な職にあった著者が、罷免後間もない時期にこれだけ内容の濃い著作を発表したことに驚かされる。自衛隊は、人材豊富である証左だ。内容自体は、他の有識者の既出文献からの引用が多いのだろうが、自らの経験に基づく力強い主張と熱意には感心させられた。著者には、今後の日本再生...
航空幕僚長という多忙な職にあった著者が、罷免後間もない時期にこれだけ内容の濃い著作を発表したことに驚かされる。自衛隊は、人材豊富である証左だ。内容自体は、他の有識者の既出文献からの引用が多いのだろうが、自らの経験に基づく力強い主張と熱意には感心させられた。著者には、今後の日本再生の一翼を託したく、今後の更なる活躍を期待したい。
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お騒がせ元航空幕僚長の田母神俊雄氏の歴史認識、日本の防衛等についての自論のオンパレード。 内局(背広組)と制服自衛隊の意思疎通の悪さなど防衛省・自衛隊の内情を伝えてくれていることや、制服自衛官のモチベーションの重要性の指摘や幹部学校への留学生誘致の提案などの日本の防衛政策に与える...
お騒がせ元航空幕僚長の田母神俊雄氏の歴史認識、日本の防衛等についての自論のオンパレード。 内局(背広組)と制服自衛隊の意思疎通の悪さなど防衛省・自衛隊の内情を伝えてくれていることや、制服自衛官のモチベーションの重要性の指摘や幹部学校への留学生誘致の提案などの日本の防衛政策に与える示唆など、有益な内容がまったくないわけではないが、著者の歴史認識論を中心に独善的かつ自己陶酔的な内容が目立って、読むに堪えなかった。 歴史認識に関する記述についていうと、南京事件等を否定する根拠が薄弱であること、安易なコミンテルンの陰謀論に陥っていること(なにがしかの工作はあっただろうが、最終的に意思決定したのは当時の日本政府であることを無視)、「日本だけが侵略したわけではない」→「日本は侵略していない」という論理の飛躍、都合の悪い事実の無視など、とても信頼できる内容ではないと感じた。過去にあったことはあったことで認めることと、現在の日本が良い国だと認識することは、決して矛盾しないと思うのだが、著者のような人は、少しでも過去の日本の侵略行為等を認めたら、即、日本は悪い国であり誇りが持てなくなるという短絡的な発想から逃れらないようだ。
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一言で表すと「おしい」。GHQによる公職追放で消えた20万人の穴は左翼思想派で埋め合わせたことが自虐史観を生んだ、とか、日本軍の満州統治開始以降満州の人口は増え続けた(だから日本軍の統治は民主的で平和的だった)、など、真偽は別として面白い理論を展開しているのに、それ以外の派手な文...
一言で表すと「おしい」。GHQによる公職追放で消えた20万人の穴は左翼思想派で埋め合わせたことが自虐史観を生んだ、とか、日本軍の満州統治開始以降満州の人口は増え続けた(だから日本軍の統治は民主的で平和的だった)、など、真偽は別として面白い理論を展開しているのに、それ以外の派手な文言が台無しにしてる。日本は戦後の思想教育で「軍は必ず暴走する」と植え付けられたと批判しておきながら、「軍は国家の大黒柱」と美化するのは誤解を生む気がする。核所有や武器輸出開放に関しても、「日本人は世界に誇るべき民族」と言うなら、率先して非核や非暴力を貫き続けるところに美徳があるのでは。子孫に誇れるような選択をしなくてはならんと思った。
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どこまでが本当なのか、参考文献に興味が出た。 歴史をきちんと学ばせない理由がよくわからない。 田母神ワールドに少しはまってみようと思う。 更迭の本当はなんだったのだろう・・・ 興味深い内容だった。
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国防のあり方と現実について、ここまでわかりやすく、具体的に記し、問題提起された本はないだろう。 航空自衛隊のトップである航空幕僚長であった著者は、「日本は侵略国家などではなく、いい国だった」という趣旨の論文を発表し、その結果幕僚長を解任され、自衛官としての職を追われることとな...
国防のあり方と現実について、ここまでわかりやすく、具体的に記し、問題提起された本はないだろう。 航空自衛隊のトップである航空幕僚長であった著者は、「日本は侵略国家などではなく、いい国だった」という趣旨の論文を発表し、その結果幕僚長を解任され、自衛官としての職を追われることとなった。この騒動を政局に利用しようと考えた野党は、著者を国会に参考人として召致までして追求をかけ、国民に「田母神は危険人物である」という印象を植え付けた。 しかし、報道でも、国会での参考人質疑の場でも、論文の内容について、そして著者の本当に意図するところについて触れられることはなかった。 これら一連の流れを振り返って、著者は「日本国内では冷戦構造が未だ残っている」「日本には自虐史観に基づく言論の自由はあるが、愛国の精神からの言論には自由がない」と指摘する。まったく的を射た見方である。 著者は一貫して自衛官を「軍人」と呼び、自衛隊を「軍」と定義して論を進める。理想論、机上論ではなく、現場の第一線に身を置き、そのトップにまで上り詰めた人物だからこそ持てる徹底した現実論なのである。その意味で、著者の訴えるメッセージは非常に重みがある。 もちろん、歴史観や政治思想には多種多様なものがある。著者の持論が国際的に見てすべて正しいと言い切れるものではない。この問題を機に、日本国民は様々な角度から「平和」「戦争」「国際関係」等々について議論を深める必要がある。現在その土壤は、著者も指摘しているようにネットの普及によってすでにできあがりつつある。 著者はおそらく非常にスピーチの上手な方と見受けられ、メッセージが端的にまとまっているため読みやすい。ただ、強調したい部分をスピーチのように繰り返してしまっているため、本の構成としてはいささかくどく感じられた。この点は残念である。 余談だが、著者は私の高校の大先輩である。質実剛健、文武両道、開拓者精神の3つをモットーとする我が母校に、まさにこれらを体現するすばらしい先輩がいることは、誇らしいことである。
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田母神さんを防衛大臣に!日本を普通の国にしたいなら、それしかないよ。今でも田母神さんの講演は満員御礼らしい。一度行ってみたいな。
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購入者:山本資(2009.3.8) ご存知だとは思いますが、元航空幕僚長⇒論文発表により更迭された方です。 社会的に様々な意見が出て最終的には国会の証人喚問まで出席された方の持論がまとまっています。 愛国心とはなんなのか?国益とはなんなのか?そして日本という国が進んでいく道は? ...
購入者:山本資(2009.3.8) ご存知だとは思いますが、元航空幕僚長⇒論文発表により更迭された方です。 社会的に様々な意見が出て最終的には国会の証人喚問まで出席された方の持論がまとまっています。 愛国心とはなんなのか?国益とはなんなのか?そして日本という国が進んでいく道は? 世論調査でも過半数の方が支持しているようにとても立派な方です。今若い世代の方々は政治に不信感しかありません。 そんな中こういう本が出てきて少しでも日本の為にと思う方がいらっしゃれば幸いです。 個人的には武士道を受け継いだ方の思想本として素晴らしい。の一言につきます。 是非皆さん御覧になってください。
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国民に真実を教えない国、日本。 こんなことをしていては、本気で国を守ろうとする者はいなくなってしまう。 中国、韓国に対してももっと毅然とした態度で臨むべきだと思う。 彼らの圧力を野放しにすることは、国民の反中、反韓感情を高めることにもなり、アジアの協力発展に極めて影響が大きいこと...
国民に真実を教えない国、日本。 こんなことをしていては、本気で国を守ろうとする者はいなくなってしまう。 中国、韓国に対してももっと毅然とした態度で臨むべきだと思う。 彼らの圧力を野放しにすることは、国民の反中、反韓感情を高めることにもなり、アジアの協力発展に極めて影響が大きいことだろう。
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あえて「生活」カテゴリに入れてみた。 わ…わかりやすーい!ヤバイよ日本。なんか変だよ日本。 私はどちらかというと日本大好きっ子なので、問題の論文は全然間違ってないと思います。政治家ども、目を覚ませ。
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『日本は侵略国家であったか』という論文を発表したことで、政府見解と異なる歴史観を持っているとして問題視されてしまった、田母神俊雄氏の本。連日の報道でも、論文の内容についてほとんど触れられることなく、一方的に田母神氏を腫れ物のように扱う始末。一応、一連の報道は「政府見解と異なる」と...
『日本は侵略国家であったか』という論文を発表したことで、政府見解と異なる歴史観を持っているとして問題視されてしまった、田母神俊雄氏の本。連日の報道でも、論文の内容についてほとんど触れられることなく、一方的に田母神氏を腫れ物のように扱う始末。一応、一連の報道は「政府見解と異なる」としましたけれど(もし「事実と異なる」という報道だったら、ちゃんと事実を検証したのかと憤慨するところでしたが)。 民主党を始めとする野党も、これはチャンスとばかりに責任問題や政権交代の材料に与党を攻め立てます。「日本を『良い国だ』と言って何が悪いのか」と本書内で幾度と無く繰り返していますが、もはや書くまでもなくご存知のはず。野党にとっては論文の内容が正しかろうが間違っていようがどうでもよく、政権交代が出来れば何でも材料にしてしまうのです。確かに政権が得られなければ、自分たちの政策を実現することは難しいけれど、それでも『政権を取れれば何でもいい』という姿勢を浮き彫りにしてしまい、かえって日本の政界は議論よりも政権、国民よりも保身という構造を植えつけてしまったのではないのでしょうか。ある意味田母神氏の論文は、日本人としての誇りを取り戻すのと他に、「日本の政治を担うなら、きちんとした検証と議論を」という一石を投じたように思います。 前半部分は『日本人の誇り』に焦点を当てた、熱く燃えるようなナショナリズム論が展開されていました。しかし後半になると微妙に雲行きは怪しくなり、本当に国を守るための武力展開論に。「国の強さを計る指標は、今も昔も軍事力」とう彼の持論はあながち間違ってはいませんが、やはり誰かを傷付けるような力はなるべく持ちたくないもの。しかし日本だけが粋がったところで世界が足並みをそろえてくれるはずもありません。「生かすより殺す方が簡単」なのでしょうが、そんな思想が無くなる世の中になってほしいですね。 とはいえ、彼の持論は見事なまでに一貫しており、後々になって「いや、実はこうでした」とか「この発言はこういう意味です」とか、撤回したり変に曲解した解釈を与えることがないように思いました。今の政治家とは大違い。ころころ意見や考えを変えるより、自分の意見に自身と誇りを持ち、貫こうとする方が国民もついていく、というもの。勿論、独裁的だったり内外に不利益を生じるようなものではないことが前提ですが。 2008年の大河ドラマ『篤姫』では、「一方聞いて沙汰するな」という台詞が時々登場します。政府やマスコミの一方的な田母神氏及び田母神氏の論文・思想のバッシングを聞くだけでなく、ご本人の弁にも一度耳を傾けてみたらいかがでしょうか。判断するのは、そこからでもおかしくないと思います。
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