三人めのアリス の商品レビュー

田中雅美(著者),竹岡美穂(著者)

2009/10/30

タイトル(笑)と、竹岡美穂先生のすっきりした挿絵に惹かれて読んでみました。
コレも新井素子先生関連と同じく復刊ものです。

…しかし、内容のほうは文章とかすっきりしていて好きなのですが、「よく復刊されたなぁ」と正直思う部分もありました(凄ぇ失礼)。
学校で起こったミステリーな事件を、女の子とひょんなことから知り合った男の子とが追うのですが、犯人、犯人の動機、事件の渦中の女の子の行動は少々納得のいかないものでした。
とはいえ「ストーカー」という言葉のない時代、犯人の常軌を逸した行動は驚かされるところもあったかもしれません。
あとは「自分の部屋に電話あるの？」とか驚かれているのに時代を感じましたね。
今は携帯や子機持ってる人が多いですから。

あと、ラヴがやや不明瞭かな。もう少しゆっくり親しくなるプロセスが見たかった。

真夜中のアリス

今回のほうが「三人め」より断然良かったです。
もともとこっちのほうが絵の2人が気に入って先に買ってたりします(笑)。
今回は恋人ほやほやの2人というコトで、関係が自然だったのがまず良かったですね。
やきもちやいちゃったりとか初々しくてカワイイです。
林間学校が舞台なので旅ならではのほのぼのした場面もいいです。
犯人と被害者の関係も、性格と合ってる部分もあり納得がいきましたし。
しかし主人公留美ちゃんよ、彼の事好きだっていう女の子の前で彼氏とのろけるのはやめようや(笑)。
あと時に生徒に八つ当たりする先生の姿はやっぱり先生も青臭いところもある人間なんだ、と妙に安心させてくれます(それもどうよなのかもですが…)。