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四とそれ以上の国 の商品レビュー

2.8

27件のお客様レビュー

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2011/10/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

この本のレビューで、ある人が 「『ポーの話』以降の模索の先の一冊、という気がする。(略)うーん、そっちにいくのか。」 と書いていた。私も同感。 私は『ポーの話』は好きだった。でもこの『四とそれ以上の国』は模索の一冊という感は否めない。 『ポーの話』では全体的にファンタジーと清廉さでまとまっていたのに対し、『四とそれ以上の国』は不思議設定の世界と現実感的な描写がちぐはぐな感じがした。 ファンタジーと清廉さを脱却しようとしているのが伝わる。 より人間くささを出そうとしているのが伝わる。 だけど、それが、私としては私の好きないしいさんではなくて残念だった。読むのがしんどかった。 私はいしいさんの物語を読むとパウル・クレーの絵を思い浮かべてしまう。 美しい様々な色彩を感じるし、物事を形どおりに描かないという部分がそう感じさせるのかも知れない。 何が描かれているか見えるのではなく、感じる作品。 現代社会の細事による感情じゃなくて根本のところの感情がいしいさんの作品にはある。 現実社会で生きている私たちじゃなくてもっとずっと太古の人間の有様のような、そういう人間の本質の世界を感じる。しかも人間の善の部分。 この『四とそれ以上の国』はこれまでのいしいさんに人間の血なまぐさい部分を少し足したような作品だと思う。 『四とそれ以上の国』は『塩』『峠』『道』『渦』『藍』という5つの短篇から成る四国を舞台にした本。 短篇なんだけれど、四国という繋がりによって長編のような感じもする。 私はとくに『道』がしんどかった。

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2011/08/25

よくわからなかったけれど、夢をみているような、なんだか土臭いような世界に連れていかれるような感触は、楽しめました。 「藍」では、“逃げ出した藍”が妙にリアルで生々しく、藍の独特のにおいが思い出されて、息苦しくなるようでした。

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2011/02/16

『ぶらんこ乗り』で好きになった、 いしいしんじさん。 『四とそれ以上の国』というタイトルを見て、 不思議なタイトルだと思い、 何かおとぎ話のような小説かな、と思って手に取ったら、 四国を舞台にした、不思議な短編集でした。 たしかに、どれも不思議でちょっとこわいお話たちは、 『...

『ぶらんこ乗り』で好きになった、 いしいしんじさん。 『四とそれ以上の国』というタイトルを見て、 不思議なタイトルだと思い、 何かおとぎ話のような小説かな、と思って手に取ったら、 四国を舞台にした、不思議な短編集でした。 たしかに、どれも不思議でちょっとこわいお話たちは、 『四とそれ以上の国』という感じ。 四国は超越してる。 ちょっと純文学のフレーバーも漂っていました。 読点が少なくて、内容もファンタジー混じりだから、 よくよく丁寧に読まないと置いていかれそうだったな。 二番目の短編『峠』が、 個人的には好きでした。

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2011/01/17

■うん、ごめんなさい。「ポーの話」に続く、世界観入りきれなくて読みきれなかった、第二段。(いちおうw、なんだかんだで読み切るタイプなんだけど、入りきれなかったよ。。。) 四国の話っぽくはあったけど、ついてけず。

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2010/12/27

色や空気、雰囲気は伝わる。 解釈しようとか、理解しようとか、そういう話ではないかな。 ただ、全体的に性的なものと血の臭いがして、個人的には落ち着かない話ではある。 かぜひいて、ぼんやりした頭で読むのには最適ですな。

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2019/01/16

トラック運転手をしている男は野球について考える。 もし野球が南半球で発明されていたら ランナーは右まわりに走っていたのだろうか。 入院中の弟に聞くと右利きの人間は 左足の方がふんばりやすいからだと答える。 実は名ピッチャーである男は今日も渦潮を見に行く。 「渦」ほか全5編。 装丁...

トラック運転手をしている男は野球について考える。 もし野球が南半球で発明されていたら ランナーは右まわりに走っていたのだろうか。 入院中の弟に聞くと右利きの人間は 左足の方がふんばりやすいからだと答える。 実は名ピッチャーである男は今日も渦潮を見に行く。 「渦」ほか全5編。 装丁・装画:池田進吾(67) 難解です。奇想天外な発想がぼんぼん出てきて それなのに突飛ではなく昔話のように聞こえる。 藍とか渦潮とか遍路とかうどんとか、四国名物集。 徳島懐かしいわぁーかずら橋も出して欲しかった。

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2010/10/22

四国を舞台にした(あ!タイトルの中に四国って言葉が隠されてたのね!今頃気づいたよ)奇妙キテレツな短編が5本。 『みずうみ』が理解できなかったアタシがこれを理解できるはずもなく・・・。 変な意地でもって読了はしたけれど、再読はないな、うん。 これは「読む」んじゃなくて「感じる...

四国を舞台にした(あ!タイトルの中に四国って言葉が隠されてたのね!今頃気づいたよ)奇妙キテレツな短編が5本。 『みずうみ』が理解できなかったアタシがこれを理解できるはずもなく・・・。 変な意地でもって読了はしたけれど、再読はないな、うん。 これは「読む」んじゃなくて「感じる」本なんだろうなぁ・・・。 私が最も苦手とするタイプの本でした。 次は『雪屋のロッスさん』みたいな、ほのぼの不思議な本が読みたいな~。

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2010/04/15

渦まで読んで最後の藍の前で挫折 雪やのロッスさんとかみたいに童話的なかんじでもなくて入っていけなかった

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2009/12/08

2009年12月8日読了。 四国を舞台にした民話風な短編集。 みずうみで形成されたいしいしんじの新しい世界と、今までの作品にある虚構と現実の世界観が混ざり合ったような作品だった。 今までよりは現実味が若干うすれたものの、どれも幻想的だった。 童話なんかを読む時と同様、考えて読もう...

2009年12月8日読了。 四国を舞台にした民話風な短編集。 みずうみで形成されたいしいしんじの新しい世界と、今までの作品にある虚構と現実の世界観が混ざり合ったような作品だった。 今までよりは現実味が若干うすれたものの、どれも幻想的だった。 童話なんかを読む時と同様、考えて読もうとすると頭が痛くなる。 考えるよりも、雰囲気や匂いを感じる方が作品を楽しめた。

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2009/10/27

いしいさんのおはなしはまったくの不思議である。 しかしそこがおもしろく、わたしは渦に引き込まれるように感覚で読む。

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