銀のみち一条(上巻) の商品レビュー
知人より紹介してもらった一冊。 明治大正、鉱山で命をかけて働く鉱夫と、西洋医術の先生の一人娘。それぞれの生まれと生き方は世間の波にもまれ翻弄される。生き方は環境と本人の価値観からどのようにもかわる。周りの幸せを思いできる事をするというシンプルな主人公雷太。女性が一人の人間として尊...
知人より紹介してもらった一冊。 明治大正、鉱山で命をかけて働く鉱夫と、西洋医術の先生の一人娘。それぞれの生まれと生き方は世間の波にもまれ翻弄される。生き方は環境と本人の価値観からどのようにもかわる。周りの幸せを思いできる事をするというシンプルな主人公雷太。女性が一人の人間として尊厳を守られなかった時代。お嬢さんと雷太の運命は。
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明治中頃の生野銀山を舞台にした、雷太、芳野、咲耶子、志真たち若者の苦悩と希望を持って生きようとする姿が清々しく描かれています。雷太の荒削りな男らしさ、地元の人気芸妓・芳野の雷太への暖かい心配りなど感動的です。この中で神戸女学院出身で傷心のうちに里帰りした咲耶子が著者の分身?なのでしょうか。江藤、北村、館林といった男声たちの人物の小ささと対象的に描かれていますが、善悪があまりにも明確すぎるという気がしないでもありません。
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明治時代、女性たちはこんなに生きることが大変だった。 銀山で働く男たちもこんなに大変だった。 身ひとつで生きるということ。 身分の格差、女性の蔑視が強く残る時代で、必死に生きた三人の女性と、その視線の先にあるひとりの男。 銀山で働く抗夫でしかたない男が、自身の意志を貫こうと懸命に...
明治時代、女性たちはこんなに生きることが大変だった。 銀山で働く男たちもこんなに大変だった。 身ひとつで生きるということ。 身分の格差、女性の蔑視が強く残る時代で、必死に生きた三人の女性と、その視線の先にあるひとりの男。 銀山で働く抗夫でしかたない男が、自身の意志を貫こうと懸命になる姿は読んでいて泣きそうになった。 女性たちの叫びのような生き様が辛かった。
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