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螺鈿迷宮(上) の商品レビュー

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171件のお客様レビュー

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2009/10/04

医療界を震撼させたバチスタ・スキャンダルから1年半。 今回の舞台は、終末医療の先端施設として注目を集め「ナイチンゲールの沈黙」の作中である事件に間接的に関わった碧翠院桜宮病院。 終末医療専門病院であると共に黒い噂が絶えない経営者一族を探る為、東城大学の劣等医学生・天馬大吉は、幼...

医療界を震撼させたバチスタ・スキャンダルから1年半。 今回の舞台は、終末医療の先端施設として注目を集め「ナイチンゲールの沈黙」の作中である事件に間接的に関わった碧翠院桜宮病院。 終末医療専門病院であると共に黒い噂が絶えない経営者一族を探る為、東城大学の劣等医学生・天馬大吉は、幼馴染の記者・別宮葉子から「碧翠院桜宮病院に看護ボランティアとして潜入して欲しい。」と依頼を受ける。潜入した天馬の前で次々と患者が不自然な死を遂げてゆく。あまりにも急速すぎる入院患者の死亡をきっかけに東城大医学部と桜宮病院の死闘が幕を開ける。 厚生労働省から送り込まれた”刺客”の一人、「ターミネーター」や「ミス・ドミノ」の異名を持つ”氷姫”こと姫宮によって、どんどん怪我をさせられてゆく天馬があまりにも不憫…。相変わらずのミス・ドミノぶりを発揮しながら、その行動の裏には意味があったり…と、しっかりと活躍してくれて存在感もあった。 そして、もう一人の”刺客”白鳥は東城大学医学部が派遣した皮膚科の医師という設定で登場。常識ハズレの診察方法で、院長の双子の娘姉妹・小百合とすみれからは偽医者や東城大学医学部が送り込んだ自爆テロ要員として疑われる。 天馬達は不審死の真相に辿り着こうとするが、院長の桜宮巖雄と双子娘は白鳥が予測もしなかった罠を仕掛けていた−。 今回は白鳥の活躍ぶりが中途半端であった事も相まって、姫宮の存在感が強かった。展開的には面白いけれど、「何か」が足りない…。臨場感はあるのにそれは錯覚にも似た幻覚の臨場感で、現実味がありそうで現実味がない。ラストは余韻を残しつつ、次に繋げ様としている感があるけれど、これもまた中途半端で、???な感じ。 今後の作品に桜宮小百合は登場するのだろうか−?

Posted byブクログ