〈不発弾〉と生きる の商品レビュー
長崎の平和講話、ジョウダイさんより譲り受ける。 女性たちは織物に願いと歴史を織り込んでいく。 多くの子どもはボンビー(不発弾)で遊んでいて無くなったり大怪我をしたりした。
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ラオスは、インドシナ半島の内陸に位置する国で、中国・ベトナム・ミャンマー・カンボジア・タイと国境を接している。面積は、日本の本州と同じくらい。人口は約700万人で埼玉県よりも、やや少ないくらい。人口密度は30人弱。少し古いデータであるが、2013年の国民1人あたりのGDPは3,0...
ラオスは、インドシナ半島の内陸に位置する国で、中国・ベトナム・ミャンマー・カンボジア・タイと国境を接している。面積は、日本の本州と同じくらい。人口は約700万人で埼玉県よりも、やや少ないくらい。人口密度は30人弱。少し古いデータであるが、2013年の国民1人あたりのGDPは3,000ドル程度であり、日本の1/10にも満たない程度である。 ラオスには、観光旅行で一度だけ行ったことがある。首都のビエンチャンに1泊した後、世界遺産でもある観光地のルアンパバンに飛行機で移動し2泊、その後、ビエンチャンに戻って来て、1泊。2009年から2010年にかけての年末年始だったと思う。当時住んでいたバンコクから出かけた。 タイ語が通じる、というかラオス語はタイ語とよく似ている。敬虔な仏教国であることはタイと同じだし、食べ物もよく似ていた。今は当時に比べると少しは発展しているのかもしれないが、当時のビエンチャンは、首都とは思えないほどの静かな場所であったし、観光する場所も実はあまりなく、メコン川沿いのオープンカフェみたいなところで、ビールを飲みながら沈んでいく夕陽を眺め時間をつぶしたのを覚えている。 ルアンパバンは、ラオスの古都であり、観光客が多かったが、市街や観光場所は狭い範囲にコンパクトに収まっており、数時間も歩けば、一通り見るべき場所は見られてしまうような場所であった。 一言で言えば、何もない静かな場所、という印象であったが、そういった何もなさが、私は気に入った。 本書は大石芳野さんという方の写真集である。 私は本書を読むまで知らなかったのであるが、大石さんは、土門拳賞や紫綬褒章を受章されたような、有名な女性写真家であり、ベトナムやコソボやアフガニスタンなどの戦争地帯であった場所を題材にした写真集を多く出版されている。 ラオスも、インドシナ戦争・ベトナム戦争の際には戦場となり、アメリカ軍の空爆を受けている。本書発行当時は、まだ不発弾が至るところに残っており、ラオス人で被害にあわれる方も多く、本写真集では、そういった被害にあわれた方の写真も掲載されている。 アンコールワットに行った際に、カンボジアではまだ不発弾による被害にあわれる方が多いという話を聞いたことがあるが、ラオスもそうだったとは、本写真集を見るまで知らなかった。 ベトナム戦争は数十年前のことである。現在ラオスで暮らしている人たちの大部分は戦争を経験していないし、生まれてもいない人たちも多い。子供を含めたそういった方たちが被害にあわれるのは、理不尽としか言いようがなく、写真を見てて心が痛んだ。
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