破戒と男色の仏教史 の商品レビュー
「受戒」という戒律護持を誓う儀式があることを知りました。 でもこれが、単に寺という社会的集団の中での 形式的な儀式にすぎなくなり、 破戒してしまってる事態が起き、 それに対して戒律を守ろう、という運動や、 いっそ戒律などなくてよいのだ、という主張が現れたようです。 一方、男色に...
「受戒」という戒律護持を誓う儀式があることを知りました。 でもこれが、単に寺という社会的集団の中での 形式的な儀式にすぎなくなり、 破戒してしまってる事態が起き、 それに対して戒律を守ろう、という運動や、 いっそ戒律などなくてよいのだ、という主張が現れたようです。 一方、男色についての記述は、参考にあげてる例は多いものの、 紹介に過ぎない印象でした。新しい発見は少なかったです。 全体として、文体は読みやすいし、難しいことはないけど、 私の注意の問題もあると思うけど、記憶に残る点が少なかったです。
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仏教伝来からの日本における戒律の受容のされ方、中世での仏教界における破戒を示す顕著な例として男色を取り上げ、それによって湧き起こった中世の仏教改革を説明する。 親鸞の「無戒」という、一般的な仏教観からしたら全くあり得ない思想がどこから現われたかを納得させる本だった。
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[ 内容 ] 厳しい戒律があるにもかかわらず、いつしか日本仏教界にできあがっていた「男色」文化。 稚児をめぐって争い、失っては悲しみにくれ、「持戒」を誓っては、何度も破る―。 荒れはてた仏教界に、やがて「戒律復興」の声とともに新たな仏教を生みだす人々が現われる。 戒と僧侶の身体論...
[ 内容 ] 厳しい戒律があるにもかかわらず、いつしか日本仏教界にできあがっていた「男色」文化。 稚児をめぐって争い、失っては悲しみにくれ、「持戒」を誓っては、何度も破る―。 荒れはてた仏教界に、やがて「戒律復興」の声とともに新たな仏教を生みだす人々が現われる。 戒と僧侶の身体論から見た苦悩と変革の日本仏教史。 [ 目次 ] 第1章 持戒をめざした古代(なぜ戒律が必要となったのか 待たれていた鑑真と国立戒壇 延暦寺戒壇の成立 戒をめぐる“現状”) 第2章 破戒と男色の中世(守れなかった戒―宗性の場合 僧侶の間に広がった男色) 第3章 破戒と持戒のはざまで(中世日本に興った“宗教改革” 女性と成仏 戒律の復興を人々に広める 延暦寺系の戒律復興と親鸞) 第4章 近世以後の戒律復興 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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しっかりした文献、それも中世仏教界の指導者であった高僧の自筆文書により当時の男色の実態を明らかにしている。 しかし、この書はただの興味本位に陥ることなく、あくまで僧と戒律の問題の一面としてとらえ、記述している。
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後半、破戒と戒律の復興運動についてが面白かった。 僧侶の〈身体論〉というのはとても面白い切り口だと思う。 ただ、男色については、時代柄、僧侶の世界だけではなく世俗の問題もあわせて考えるべきなのではないかとも。それを捨て切れていない官僧たちの生活があるからこそ、日本の仏教において戒...
後半、破戒と戒律の復興運動についてが面白かった。 僧侶の〈身体論〉というのはとても面白い切り口だと思う。 ただ、男色については、時代柄、僧侶の世界だけではなく世俗の問題もあわせて考えるべきなのではないかとも。それを捨て切れていない官僧たちの生活があるからこそ、日本の仏教において戒律の護持や破戒という問題が発生するだろう。
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色々そっち系(仏教)検索してるとやたら引っかかって気になって仕方無かったので思わず購入。 規制をかけてもいくらでも逃げ道つくっちゃう人間、いや日本人。大したもんです。それを思えばいっそ無戒でいいんじゃね?な精神にも納得できるような…。 そしてその寺における男色の始まり(隆盛)とい...
色々そっち系(仏教)検索してるとやたら引っかかって気になって仕方無かったので思わず購入。 規制をかけてもいくらでも逃げ道つくっちゃう人間、いや日本人。大したもんです。それを思えばいっそ無戒でいいんじゃね?な精神にも納得できるような…。 そしてその寺における男色の始まり(隆盛)というのはいつなんだ。重要なんですが そこ。
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(2009/10/20読了)破戒という点で言えば、妻帯ばかりが問題とされるが男色はどうなのよ、という話。 ところで日本の中世・・・というか江戸時代までって男色が盛んだったようなのに、何でその後ゲイは後ろ指さされる存在になってしまったのでしょうか。やっぱりキリスト教に基づく西洋文化...
(2009/10/20読了)破戒という点で言えば、妻帯ばかりが問題とされるが男色はどうなのよ、という話。 ところで日本の中世・・・というか江戸時代までって男色が盛んだったようなのに、何でその後ゲイは後ろ指さされる存在になってしまったのでしょうか。やっぱりキリスト教に基づく西洋文化の流入のせい?
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男色について深く知りたかったが、戒律を中心とした仏教史的な色合いが強く、期待にはそぐわない内容だった。
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仏教における戒律がどのように日本では展開してきたか(あるいは展開されないできたか)という仏教史の本。鑑真によってもたらされた戒律は表上は機能しながらも、それを破ることで宗教としての命を保ってきた、というのは目からウロコの話だった。その中心に同性愛ってのが存在したことも。
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