概説 微分積分学 の商品レビュー
高等数学における解析学の初歩となる微分積分学の概説。5章の級数までは初等数学の確認・応用であるから理解できるはず。6章と7章、偏微分と重積分で、8章は補足として数式処理ソフトと連続性の証明といった細かい説明である。従来の数学書は、見比べてもどれも似たような内容で複雑でわかりづらく...
高等数学における解析学の初歩となる微分積分学の概説。5章の級数までは初等数学の確認・応用であるから理解できるはず。6章と7章、偏微分と重積分で、8章は補足として数式処理ソフトと連続性の証明といった細かい説明である。従来の数学書は、見比べてもどれも似たような内容で複雑でわかりづらく、何故その定理を持ち出すのか、それが何故必要なのかという著者の意図がいまいち掴めなかった。また、いざこの問題を解けと言われて解いても巻末の略解は証明の省略ではなく記述そのものを略しているものがほとんどと、どこまでも読者に対して不親切であると思う。本書(を書いた雪江氏)は、必要なものを具体的にわかりやすく、また何が言いたいのか「要するに」でまとめられている。演習問題と略解の記述も多い。ただし、出版が2008年であるのでMathematica(現在は9)のバージョンが5.2となっているので注意が必要である。
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