1,800円以上の注文で送料無料

呪いの魔法人形 の商品レビュー

4

1件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    1

  3. 3つ

    0

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2020/09/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

大佐の家を突然訪ねてきた怪しげな男は大佐宛の小包を持っていた。何かを感じた大佐は包みを燃やすように命令するが、家政婦は包みを開き入っていた人形を大佐の娘に与えてしまった。それが、呪いのこもった人形だとも知らずに。 イギリスの小説家、ブラック・ウッド、サキ、ディケンズからなる短篇集。怖い話、怖ろしいが少し悲しい話などさまざまな種類の話が5作集録されていた。どの作家も名前は聞いたことはあるが初めて読む作家ばかりで非常に面白い。特に好きだったのはブラック・ウッドの「呪いの魔法人形」、ディケンズの「トンネルの赤い灯」。どちらも甲乙つけがたいが、是非読んでほしいのは、「トンネルの赤い灯」は鉄道のトンネルの入り口についている赤い灯に薄暗く浮かぶ人影が、これから起こる不幸な出来事を予言している様子が脳内にありありと浮かび、気味が悪い。不幸を予言する幽霊のようなものが出現するが、予言も非常に曖昧で分かりづらく、かつどうすれば回避できるかがわからないため、この予言を受け取る側にまわっていた信号手の苦悩を思うと非常につらい。悪い事が起こるのはわかるが、どのようなことかが分からないというのは、居心地が悪かったことだろう。

Posted byブクログ