定本 お血という病気 の商品レビュー
~この本の面白さは後半三分の一にあります~ 肩こりの「こり」とはなんですかと質問したことがある。 答えはまちまちだった。 ある人は乳酸の塊と答え、ある人はわからないと正直にいい、脂肪に色んなゴミがからまったものという返事も聞いたことがある。 誰もが使う「こり」という言葉だが...
~この本の面白さは後半三分の一にあります~ 肩こりの「こり」とはなんですかと質問したことがある。 答えはまちまちだった。 ある人は乳酸の塊と答え、ある人はわからないと正直にいい、脂肪に色んなゴミがからまったものという返事も聞いたことがある。 誰もが使う「こり」という言葉だが、治療している鍼灸師にも正体不明だ。 一方、あまり世間では使われない言葉だが、「お血」(おけつ)というものがある。これは案外はっきりしている。毛細血管に滞っている血液だ。すんなり腑に落ちる。 ファインタッチという医療器具がある。糖尿病の人が血糖値を調べるために使うので、案外一般の家庭にも転がっていたりする。スイッチを押すと小さい針が飛び出して皮膚に穴をあける。血が一滴程度流れ落ちるくらい小さい穴。その血を採取して血糖値を調べる。私は上司が使っているのを見たことがある。 ファインタッチで足の指のつめの際の井穴と呼ばれるツボを刺すと、じわっと血が出てくる。なかなか止まらず、ティッシュで拭うとなんとなく粘った血がお血だ。 漢方にも詳しい内科の医者にお血ってなんですかと質問したら、舌の裏を見てみるように言われた。どす黒い静脈がある。これは静脈が肥大しているのだが、これもまたお血(おけつ)だと言う。 このお血が様々な疾患の原因になっていると指摘するのがこの本だ。お血が原因になって発症する疾病は少なくない。少なくないどころか、現代医療が治せないとされる病気のメジャーどころのかなりとこの病気は関係がある。 しかしながら西洋医学では「お血」は頭から概念にない。なぜか。 それは西洋医学が発展した国の環境が、たまたまお血を発症しにくい環境だったからではないかという仮説がこの本で提示されている。 ではお血を治せばどんな病気が治るか。 その治療の実際とはどういうものか。 と興味をひくことを書くだけ書いてレビューは終えておく。不親切だけど、半人前が口はばったいのでそこは慎む。 ちなみに著者は元神経外科医である。
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