SUBJECT TO CHANGE の商品レビュー
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SUBJECT TO CHANGE ■体験こそ製品 不確実性は避けられない 不確実だからこそ、変更できる姿勢をもつべき 顧客にとって大切なのは体験だけである 2章 戦略としての体験 顧客が得る体験こそ真の差別化 体験とは ・動機 どうして選ぶのか、何したいのか ・期待 何かがどう働くのかという先入観 ・知覚 見る、聴く、触れる、嗅ぐ、味わう ・能力 人が認知、物理的にどう製品に関わることができるか ・流れ 時間とともにどう製品と関わっていくか ・文化 その中で人が行動するための規則マナー思考体系の枠組みなど 対等を避ける。対等は戦略ではない、違うのは良いこと 一番になることが戦略ではない タコベルが一番のメキシコ料理?ではないよね。 何が一番か、はそれを決める人次第 新奇性には文脈がない セグウェイは革新的だったが利用シーンとして相応しいものがなかった 顧客が技術的な仕組みにほとんど敬意を表さないのはあたりまえのこと 多くのチームが製品の詳細な技術的なことで脱線する ■体験への集中を維持する 体験戦略 ビジョン、顧客にしてほしいと思う体験を表現したもの Google calendar の例 ・速く、視覚に訴え、使っていて楽しい ・これ以上なく簡単にカレンダーに情報を入れられる ・画面上の箱だけでは終わらない、リマインダや招待状など ・簡単に共有できて、生活の全てを一箇所で見られる 3章 人間を理解する方法 人は人として理解しなければならない(市場区分とか統計データではなく) 顧客やユーザーに対する共感を高めるためにはその人たちの生活の現実的な観点を持つことが肝要。人を市場セグメントや人口統計としてではなく、人として理解しなければならない ▼過去の失敗例 ひつじ(顧客をコントロールする) ホモエコノミクスモデル →結果に焦点 「課題と目標」視点→人の行動を決めるプロセスに焦点 これらの致命的欠陥は顧客の生活を単純化しすぎていること。 欠けていたのは、感情、文化、文脈 顧客がどう使うかの文脈への理解 4章 複雑さを捉えて共感を生む 魅力あるユーザー体験を作るには、使う人たちを深く理解する必要がある。調査。 ・定量調査 傾向を把握、いま何が起きているか(なぜは教えてくれない) ・定性調査 体験や状況、結果よりもプロセス、どうやって、なぜに焦点 →予想外の発見が大事。独創的なアイデアの源 5章 製品をデザインしてはいけない iPod の体験戦略 「あなたのメディアをいつでも、どこでも」→MP3 のサポート デザインしたい体験から始め、その体験を実現するための要素を決めていく 最も望ましいアプローチが大きなシステムへのインタフェース作りだと気づく スタンドアローン製品として考えるのをやめるべき。体験全体を成す各要素が互いに補完し合い、顧客ニーズ以上のこともそれ以下のこともしないこと 優れた答えを生み出す束縛を見極める ・翌朝までに配達できたら?(Fedex) ・持っている音楽全て持ち歩けたら?(iPod) ・レンタルビデオの延滞料金がなくなったら(Netflix) 顧客の共感を呼び、イライラさせる障害と欠点を知ること デザインコンピテンシーを育む Wow体験の計画と演出 顧客がどうやってwowの瞬間を認識するかわかるようになると良い 制御を放棄せよ! ビデオ返却が遅れた顧客から高額の料金を徴収して利益を確保していた ↓ Netflixはいつビデオを返しても良いという選択肢を提供すると融通の利くシステムに乗り換えた Googleは検索したい内容にユーザーを直接飛ばしていた(これまでにないモデル) CNNコンテンツを別のところに埋め込むことを差し止め請求していた→YoutubeなどWebサービスは自分たちのコンテンツを誰でも簡単に他のサイトに埋め込めるようにした プーマが実施した自分でカスタマイズできるスニーカー→顧客にカスタムさせることで様々なパターンの顧客データを得られる 7章アジャイル宣言 アジャイルアプローチでは失敗は必然であるだけでなく、価値ある情報の源
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アジャイルなアプローチとは? →効果的な体験戦略、顧客視点からみた差別化ができること、顧客にとって一番大切なことを顧客の文脈で理解する必要がある アジャイルアプローチでは、比較的短期の開発サイクルを回し、顧客を開発プロセスに引き込む
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体験デザインについて書かれた本.うまく分割できていなくてくどい部分もあるけど,全体としてはいい本だと感じた. 企業のビジネス活動において未来予測は重要であり,企業は顧客の要求に応え続けるために日々探究している.しかしながら,我々をとりまく社会や経済はこれまでになく複雑化しており,予測が難しくなっている. この本では,予測の精度を高めるアプローチではなく,予告なく変更される(subject to change)ことを前提として,未来に対して柔軟に対応するアプローチを提案し,その概念と適用について述べていた. - サービスを提供するにあたって,機能を増やしたり,業務を効率化することが優位性となる時代は終わろうとしている - これからは顧客を知り,共感される体験を提供する「体験デザイン」こそが重要である - 「体験デザイン」は特定の人だけではなく組織全体のコンピテンシーとして普及させる必要がある - アジャイルアプローチを取り入れて常に探究していく仕組みが必要である
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10分くらいで流し読み。 なるほど、制作系やイノベーション系の人が好きそうな内容だけども、その中でも、リーン生産方式やらアジャイル開発が取り上げられてて好感がもてました。
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Adaptive Pathという30人くらいの規模ながら結構有名なデザイン会社の人が書いた本。エスノグラフィの大切さ(やったことがある人間としては万能薬ではないという下りが一番納得したけど)とアジャイルアプローチ(反復、反復、反復)というのが特に強調されていた。今思ったけど、アジ...
Adaptive Pathという30人くらいの規模ながら結構有名なデザイン会社の人が書いた本。エスノグラフィの大切さ(やったことがある人間としては万能薬ではないという下りが一番納得したけど)とアジャイルアプローチ(反復、反復、反復)というのが特に強調されていた。今思ったけど、アジャイルアプローチって擦り合わせじゃないんだろうか。日本企業の特徴、って学者に言われてる奴って、最近ウサン臭く感じられてきた。
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イノベーション系の本。リサーチ>体験のデザイン>プロトタイプモデル製作>アジャイル開発>反復と共有をコダック、appleの実例を交えてまとめられていた。またこのようなことは大上段ではなく細かくとも。次はIDEOの本を行ってみる。 (2010/05/29:読了)
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