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仏教の正しい先祖供養 の商品レビュー

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2009/10/04

ー目次ー はじめに(p. 3) 1.先祖供養って意味あるの?(p. 13) 2.仏教以外の輪廻・死生観はあやふや(p. 19) 3.仏教が説く輪廻は確認された事実(p. 25) 4.仏教的に正しい先祖供養の仕方(p. 29) 5.仏教には先祖供養の話もいっぱい(p. 55) 6....

ー目次ー はじめに(p. 3) 1.先祖供養って意味あるの?(p. 13) 2.仏教以外の輪廻・死生観はあやふや(p. 19) 3.仏教が説く輪廻は確認された事実(p. 25) 4.仏教的に正しい先祖供養の仕方(p. 29) 5.仏教には先祖供養の話もいっぱい(p. 55) 6.仏教には施餓鬼供養の話もいっぱい(p. 61) 7.功徳廻向のメカニズム(p. 67) 8.お盆も施餓鬼供養で先祖供養で功徳廻向です(p. 113) 9.彼岸会供養も功徳廻向です(p. 139) 10.中陰とは(p. 147) 11.年回忌法要やお葬式も功徳廻向(p. 169) 12.お釈迦さまや祖師たちの命日や誕生会法要も(p. 173) 13.先祖供養や功徳廻向の意義を知って(p. 177) おわりに(p. 183) サンガ版あとがき(p. 187) ---------------------------------------------------------------  2006年に出版された『功徳はなぜ廻向できるの』(国書刊行会)の新書版(一部に増補改訂あり)。「廻向」というのは、自分が得た功徳を他人が享受できるようにすることである。本書は、その「廻向」のメカニズムを明らかにしながら、先祖供養のあり方などを明らかにしている。  著者は、廻向思想の研究によって博士号(広島大学)を取得している、山口県のお寺のご住職。特にテーラヴァーダ仏教に造詣が深く、アルボムッレ・スマナサーラ長老との共著による『ブッダの実践心理学 アビダンマ講義シリーズ』などの著作がある。叙述はお盆や法事などの際、(もちろん、僧侶も含めて)その意義について考えてみたい人には、格好の一冊。  以下、一節をメモ: ・「親や親族が『亡くなってから供養する』のでは遅すぎる」(p. 30)/「『供養』の本来の意味は、(中略)生きている尊者を、直接お世話することです。生きている両親のお世話をすることも、尊敬・供養なのです」(p. 31) ・「お墓に亡き人の好物を持っていってお供えしても、亡くなった方は、お酒もタバコもなに一つ口にはしてくれません。亡くなったら、与えられたものを直接受け取ることはできないのです。」(p. 33;ただし、功徳なら受け取れる) ・「餓鬼に生まれたばあいだけ、布施の功徳がためになる」(p. 40)/「(亡き親族縁者が餓鬼道に生まれていなかった場合でも、)ほかにも親族縁者たちが餓鬼道に生まれています。かれらがそれを享受します」(p. 45) ・「先祖供養・功徳廻向は、だれよりも廻向する施主自身のためになります」(p. 49)  なお、著者は、「不妄語戒を持つ仏教教団内で『経典』の創作や事実の改編は考えられません」(p. 132)との立場をとっているが、(大乗仏教は言うまでもなく、)テーラヴァーダ(上座部)においても、こうした行為が行われていたと見られている。「原始経典」は、大乗経典とは異なり、お釈迦さまが語ったことを直接伝えているというイメージがあるが、原始経典ですら、いろいろな改編が加えられているという。昔の人々の「経典」についての考え方は、現代の人々が抱くイメージとはちょっと異なっていたのではということも言われている。

Posted byブクログ