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対テロ戦争株式会社 の商品レビュー

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4件のお客様レビュー

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2012/10/08

戦争は金儲けになる。 イラクを対テロ戦争の最前線にしようとするPR会社の業務は秘密にされてはいなかったが、公然というわけでもなかった。 アメリカブランドの売り込みのための戦争。 民間企業にプロパガンダ戦争を任せることによって、連合軍はさらに面倒な状況になることを避けようとした。 ...

戦争は金儲けになる。 イラクを対テロ戦争の最前線にしようとするPR会社の業務は秘密にされてはいなかったが、公然というわけでもなかった。 アメリカブランドの売り込みのための戦争。 民間企業にプロパガンダ戦争を任せることによって、連合軍はさらに面倒な状況になることを避けようとした。 IT企業も同じ。テクノロジーで議員にすり寄った。ユニシスなど。

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2009/10/23

今の戦争は、荷物運びやけが人の世話など、多くを民間の会社員が請け負ってやっているのだそうだ。 そのせいで、最近の中東の戦争などでも、アメリカは戦争に必要だった兵士の数が減ったと発表しているらしい。 実際に、戦闘で食料を運ぶ人などが傷ついても、それは民間会社の社員だから、アメリ...

今の戦争は、荷物運びやけが人の世話など、多くを民間の会社員が請け負ってやっているのだそうだ。 そのせいで、最近の中東の戦争などでも、アメリカは戦争に必要だった兵士の数が減ったと発表しているらしい。 実際に、戦闘で食料を運ぶ人などが傷ついても、それは民間会社の社員だから、アメリカ軍の兵士の負傷者にはカウントされない。 だから誰も知らない。実際の犠牲者が何人かを。 以上のような、初めて知る事実がありおもしろかった。 この分野で、もう1冊読んでいる本があるので、そちらも読みたい。

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2009/10/04

戦争のアウトソース化について英国の視点で書かれた本。民間軍事会社の無法っぽりが次から次へと出てくる上に、政府中秋と如何に癒着しているかが次々と暴かれてる。ただ、英国での話が主なので、あまりなじみのない話も出てくるので、シンガー『戦争請負会社』あたりの方がわかりやすかったかなぁ、と...

戦争のアウトソース化について英国の視点で書かれた本。民間軍事会社の無法っぽりが次から次へと出てくる上に、政府中秋と如何に癒着しているかが次々と暴かれてる。ただ、英国での話が主なので、あまりなじみのない話も出てくるので、シンガー『戦争請負会社』あたりの方がわかりやすかったかなぁ、と。民間がダメダメなのはわかったけど、国軍だからといってダメダメにならない保証はないよね、って疑問にも答えてくれないし。

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2009/10/04

伊勢崎教授による「戦争はPRだ」という話を思い出した。 民間会社が戦場へ進出するようになったのは、英国―サッチャー首相、米国―レーガン大統領の時代から。 市場を重視した民営化、自由化を進めた背景があった。 それからテロとの戦争により一気に加速したということを著者は指摘する。 テ...

伊勢崎教授による「戦争はPRだ」という話を思い出した。 民間会社が戦場へ進出するようになったのは、英国―サッチャー首相、米国―レーガン大統領の時代から。 市場を重視した民営化、自由化を進めた背景があった。 それからテロとの戦争により一気に加速したということを著者は指摘する。 テロとの戦争では遠距離への力の投射が必要となり、 安くて早くできるのは民間会社だという考え方が支配的になった。 具体的には CIA(米中央情報局)イスラマバード市局員の4分の3は、民間契約企業の社員。 イラクの米大使館は民間警備員によって守られている。 アグレイブ収容所(イラク)では契約業者が捕虜を虐待。 対テロを進めるためのプロパガンダは、民間PR会社によって作られた。 著者はその結果として、イラクの戦場が民営化、業者委託され、「イラクの失敗を助長した」とまとめている。 本書が描く戦場民間企業の行動は、暴力・腐敗・不正行為に満ちている。 通常の経済では、市場主義であっても法律のチェック機能、市場参加者の倫理観が保たれる。 ところが、戦争ではこの両方が機能しないことが物語られている。 安全保障分野において市場主義の行き過ぎがあることを指摘している。

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