ビジュアルアプローチ 熱・統計力学 の商品レビュー

為近和彦【著】

2015/06/17

熱力学・統計力学は数学・物理学・化学の融合した興味深い分野の一つだと、数学科で学んでいる時から気になっていたが、物理・化学系の授業をほとんど取らなかったため、勉強する機会が得られなかった。そんな時に図書館で出会ったのがこの本である。

非常にコンパクトにまとまっており、「ビジュアルアプローチ」の名の通り、現象がわかりやすいイラストと共に説明されているため、とても読みやすい。また、数式が多用されているが、導入部分もきちんと書かれており、初学者でも十分理解できる一冊となっている。一読推奨。

なお、大学教養レベルの数学（偏微分とかラグランジュの未定乗数法など）と高校レベルの物理・化学の知識が前提となるが、数学については付録が付いているため、それほど問題ないと思われる。