瞽女の啼く家 の商品レビュー
人いきれと情念に浸された作風は、劇薬だが、少し経てば慣れてしまう。胸やけとも言う。 特に本作は、夢まぼろしのうちに真相が「説明される」とことに若干の残念。失速したという印象。 ちょっとだけ「くだん」を下敷きにしつつ、「くだん」新解釈ではなくいつもの流れに。 お芳、すわ子、イク、三...
人いきれと情念に浸された作風は、劇薬だが、少し経てば慣れてしまう。胸やけとも言う。 特に本作は、夢まぼろしのうちに真相が「説明される」とことに若干の残念。失速したという印象。 ちょっとだけ「くだん」を下敷きにしつつ、「くだん」新解釈ではなくいつもの流れに。 お芳、すわ子、イク、三者の視点で見え方が異なるのは悪くないが、 盲目というギミックが消化不良なためか、文字通り「見え方が見えすぎる」というか、みんなものわかりが良すぎるというか。 まったくの無知、まったくの確信犯、まったく無意識な怪異、というコントラストに欠けるというか。
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さくさく読めたことは読めたけど、うーん…ホラー感があまりなく、怖くはない話だった。 物語の核となる牛女の真相がわかっても、あっけないというかそれだけ?みたいな感じで、ほとんど意味がないように思えた。
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【本の内容】 明治の岡山、瞽女屋敷の女達。 光を失った分だけ、何らかの力が与えられていた。 庄屋の娘すわ子様を頭に、三味線を弾き歌をうたい按摩をし、生活している。 物の怪を感じる力のあるお芳は、生まれつきの盲目だったという。 だが、お芳には、見えていた思い出があり…。 ...
【本の内容】 明治の岡山、瞽女屋敷の女達。 光を失った分だけ、何らかの力が与えられていた。 庄屋の娘すわ子様を頭に、三味線を弾き歌をうたい按摩をし、生活している。 物の怪を感じる力のあるお芳は、生まれつきの盲目だったという。 だが、お芳には、見えていた思い出があり…。 やがて、すわ子様が寝込み「牛女」とうわ言を繰り返すようになった時―。 土着の怨念と恐るべき因果がめぐる長編ホラー。 [ 目次 ] [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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三味線や按摩、口寄せ等を生業として生きている身寄りがなく目の見えない女たちが集まって暮らす瞽女屋敷が舞台。 三味線のお芳、按摩のイク、瞽女頭すわ子 3人の瞽女それぞれが順繰りに語る物語。 突然病床に伏せったすわ子がうわごとで繰り返す「牛おんな」の正体とは一体。 それほど怖くはな...
三味線や按摩、口寄せ等を生業として生きている身寄りがなく目の見えない女たちが集まって暮らす瞽女屋敷が舞台。 三味線のお芳、按摩のイク、瞽女頭すわ子 3人の瞽女それぞれが順繰りに語る物語。 突然病床に伏せったすわ子がうわごとで繰り返す「牛おんな」の正体とは一体。 それほど怖くはなかったけどいかにも岩井志麻子さんのホラーって感じで、なかなかドロドロでエグくてグロかったです。それなりに楽しめました。
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長編ホラーと銘打たれたわりにはそんなに怖くない 相変わらず胸糞悪い内容でしたが まぁ、そこがいいんですけど
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どろどろとした雰囲気がまとわりつく、奇妙な物語。時代背景とか土地の雰囲気は非常に伝わってくるなあ。志麻子さんの本領発揮、といった感の一作。 「牛女」の真実や、主体になっている女性たちの関係、というものが当然少しずつ明かされていくわけだけど。……うわー、えげつないっ。でも現実にはこ...
どろどろとした雰囲気がまとわりつく、奇妙な物語。時代背景とか土地の雰囲気は非常に伝わってくるなあ。志麻子さんの本領発揮、といった感の一作。 「牛女」の真実や、主体になっている女性たちの関係、というものが当然少しずつ明かされていくわけだけど。……うわー、えげつないっ。でも現実にはこういうのあったんだろうなあ、という感も。この人の作品って、「絵空事に似ているけれど絵空事よりも怖い現実」を感じさせるなあ。
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物語というより、冒頭の書き出しに惹かれて購入した本。 冒頭で提示される謎が心地よい魅力を持っているはずなのに、どうしてか物語の終わりに向かえば向かうほど興味が削がれていった。 確かに三人が三人を強めていくような語り方だが、見えない時と見える時の描写の差で、心に響くものがなかった。...
物語というより、冒頭の書き出しに惹かれて購入した本。 冒頭で提示される謎が心地よい魅力を持っているはずなのに、どうしてか物語の終わりに向かえば向かうほど興味が削がれていった。 確かに三人が三人を強めていくような語り方だが、見えない時と見える時の描写の差で、心に響くものがなかった。 解説にあるようなイクが何の投影かなど興味はないし、考えるつもりもない。 お芳の生い立ちには驚くべきなのだろうが周囲の人たちの描写でそれも叶わず。 物語の最後も急に口が閉まったような窮屈感を感じてしまった。うーん、という感じ。
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瞽女の話が読みたかったわけで、こんなに怖い話が読みたかったわけではありませんでした。ああ、こわかった。
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