世界がキューバの高学力に注目するわけ の商品レビュー
文科省の都合ではなく、先生のことを思った改革が必要 無闇に教員免許配るのよくない、教育大学を厳選すべき。 就職できなかったときのために一応教職とっておくって何?そんな人が先生になって欲しくない ピオネーロ活動は日本にもキャリア教育として導入できそう。 民間で学校と連携している...
文科省の都合ではなく、先生のことを思った改革が必要 無闇に教員免許配るのよくない、教育大学を厳選すべき。 就職できなかったときのために一応教職とっておくって何?そんな人が先生になって欲しくない ピオネーロ活動は日本にもキャリア教育として導入できそう。 民間で学校と連携しているという形が導入しやすそう。
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※このレビューにはネタバレを含みます
キューバに対する見方が変わった。全部が全部良いとはいわないけれど、学ぶべきところもたくさんあると思う。 ・教科書を理解するには三段階ある。最初は内容を理解すること、次は教科書の内容について主体的に質問すること。そして最後に読んだ部分をそれ以外の表現に変えられるか。 ・助けを借りて今日できるならば、それは明日には一人でもやれるようになるだろう。 ・どの子どもも平等に知識や文化を身につけて成長する権利がある。 ・教師の質あってのグループ学習。 ・多くの人々は連帯感、寛大さ、勇気、兄弟愛等を美徳として称賛するが、子どもたちはたいがいこれとは相反する本能を持ってこの世に生まれてくる。生物としての本能を両親が克服するように担保することが教育だ。 ・我々は、読み書きだけでなく、他の人々のためにいかに働き、尽くすべきかも教えるべきだろう。さすれば、生徒たちはわかるだろう。人生でただの一度もシャツに汗をかかずして暮らす人間がいることを。自分の周囲で何が起きているのかまったく理解できない人々がいることを。 ・諸君らは、鍬を手にして働くことだろう。なぜなら、諸君らが将来、技師となり責任ある業務に従事するとき、仕事が何であるかと知ることがとても役立つからだ。諸君らが下す指示でなされるきつい仕事のことも知っておくことが、同じく必要なことだからだ。 ・最も重要なことは、学習と労働をつなぎあわせるという原則だ。なぜなら、技術者やインテリ、知的教育を受けたすべての人に伴う難点の根にこの問題があるように思えるからだ。資本主義は知的生産と肉体労働との間にギャップを作り出し、それがすさまじく浮いた人間を生み出している。 ・人類には、素晴らしき遺産がある。その遺産を手にするには金持ちである必要はない。どんなつつましき人であれ、労働者の子どもであれ、この遺産は手にできる。そして、何千年間にもわたる何百万人もの人々の成果を手にするには、ただひとつのものだけが必要だ。そう、読み方を知らなければならない。 ・読み書きができず、権利を自覚しなければ国民は、その国家を完全に活用できる国民になれない。 ・グループ内で一番知識のある生徒が『モニトル』と呼ばれる教師となって勉強する。 ・わからないことを友達に教えるには、二度教科書を読まなければならないし、その方がもっと自分の頭に入る。 ・「習熟度別の授業」は中止され、十六歳までは学校選別はされない。そして自ら学ぶことを基本にグループ学習や教えあいを大切にしている。 ・学習は理解できるレベルまで下げて積み上げていくものではなく、わからないレベルの授業を教師や仲間たちとのコミュニケーションで模倣することで「内化」するもの。
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「えっ!キューバの教育が注目されてるって本当なの!?」という好奇心から、読んでみました。 キューバは、実はユネスコがフィンランドと並んで「教育モデル国」に推奨する国であり、内容的にもフィンランドと共通する点が多いという事実には驚きました。 中でも印象的だったのは、少人数学級を徹底...
「えっ!キューバの教育が注目されてるって本当なの!?」という好奇心から、読んでみました。 キューバは、実はユネスコがフィンランドと並んで「教育モデル国」に推奨する国であり、内容的にもフィンランドと共通する点が多いという事実には驚きました。 中でも印象的だったのは、少人数学級を徹底している、習熟度別編成ではなくグループ学習中心の授業を行っている、一番できる生徒がリーダーとなって成績のよくない生徒のサポートをしている、という点です。 キューバは社会主義国家なので、多少割り引いて読む必要があるかもしれませんが、今の日本にとってはもしかしたらフィンランド以上に参考になる部分が多いかもしれません。非常に読み応えのある本です。 (ようたろう)
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キューバが、教育に関してフィンランドとともに世界的に注目されているということがまず驚きだった。ソ連崩壊後、アメリカによる経済封鎖強化のために、食料生産もままならずに都市農業を始めた国じゃないの?というくらいの認識であったが、本書を読んで納得、成程、そういうキューバ革命の志が教育行...
キューバが、教育に関してフィンランドとともに世界的に注目されているということがまず驚きだった。ソ連崩壊後、アメリカによる経済封鎖強化のために、食料生産もままならずに都市農業を始めた国じゃないの?というくらいの認識であったが、本書を読んで納得、成程、そういうキューバ革命の志が教育行政の場面にも生きているわけですか、すごいです。実態が書いてある通りならば。これは、アメリカを自由で民主的な国家と見るか、帝国主義の傲慢なジャイアン的な国家と見るかによって違ってくるのでしょうし、キューバ当局が言っている通り全てが機能しているわけではないだろうけれど、どんなへき地でも学校を無くさないことや、失敗しても別の道があること、教育予算を多く取ること、教員養成に現場を重視していることなどは、すごいことだと思います。日本も取り入れるべきだと、文科省の役人に読ませたいなあ。また成人教育についても。日本で行われているカルチャーセンター的生涯学習と違って真の意味で「生きる力」がつくんだろうなあと感じました。エピローグ等に示されている格差をめぐる問題は、国民一人一人が真摯に受け止め、全員で学ぶことの素晴らしさと大変さを再認識しない限り、いくら「お受験」なんて騒いでも何も変わらないのだろうと思います。
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「教育や医療に限ってこそ言えば、社会主義の方が優れている」 誰かの台詞を思い出させる内容でした。 非形インフラの充実で有名な北欧諸国と共に、ユネスコに教育モデル国として推奨されるキューバ。「駄目な国は何をやっても駄目」と言われちゃう途上国組の中でダントツの高学力。しかも確か農業も...
「教育や医療に限ってこそ言えば、社会主義の方が優れている」 誰かの台詞を思い出させる内容でした。 非形インフラの充実で有名な北欧諸国と共に、ユネスコに教育モデル国として推奨されるキューバ。「駄目な国は何をやっても駄目」と言われちゃう途上国組の中でダントツの高学力。しかも確か農業も自給自足できてる(ディープエコノミーより)というとんでもない国。 最優秀な学生が最難関の試験をパスしてなれる誇り高い職が教師。これだよこれ。これが必要なんだよ。 中東も北欧も、ポスト・デキる子カントリーが金つぎ込む先は教育なのでした。 初等時の教育=洗脳だよね。 例えば小学1年生6歳に開始して、14年後20歳の時に選挙権になって返ってくるリターン。更に10年で中堅、もう10年で立派な国民世論になる訳です。実に面白い。
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