ひな菊とペパーミント の商品レビュー
主人公の結花が今は一緒に住んでいないお母さんを家に来させようと音楽をかけながら一生懸命掃除をしたり、気分が沈んでしまったために、入浴剤を入れてお風呂に入ったりしている姿に勇気や元気をもらった。 結花は中学2年生の女の子だけれど、大学生の私が読んでも共感できる部分が多くて、葛藤や不...
主人公の結花が今は一緒に住んでいないお母さんを家に来させようと音楽をかけながら一生懸命掃除をしたり、気分が沈んでしまったために、入浴剤を入れてお風呂に入ったりしている姿に勇気や元気をもらった。 結花は中学2年生の女の子だけれど、大学生の私が読んでも共感できる部分が多くて、葛藤や不安といったものはまっすぐ伸びようとする木には必ずあるものだと感じた。 2018.7.1
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キュンキュンするー 涙出るー 解説によれば、大人は子どもを意識しないけど、子どもは大人を意識するそうだ。 私は、思考回路がどうも子どもののままらしい。 いい本だなぁ。
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中学生。こどもとおとなの境目で、まだまだこども。そんな微妙なラインが可愛らしく描かれている。主人公の義理のお兄さんになるかならないか決着がつかないままの松岡くんのともだち小川くんが、バンビみたいな容姿ながら少しおとなびていて、きっといい男になるとおもう。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「話したことなかったっけ?ママが育ったおうちには、猫がいたのよ。三匹も、四匹も。多いときには、七匹くらいいたわね。家猫なんだか野良なんだか、わかんない感じで、ふらりと出かけて何日も姿が見えなかったり、そうかと思えば、当たり前みたいな顔をして帰ってきて、ゴハンをねだったり。外をさまよっているときの猫って、どこでなにをして過ごしているのかしらね?ママは猫たちが羨ましくて、しょうがなかった。のらくらしていて、自由で、孤独に強くて。思いっきり勝手気ままに行動しても愛される、そういう存在に憧れてたの。だけど、よほど性根を据えなければ、ああいうふうには生きられないわよね」 欲しいもの?たくさんあるような気がする一方で、なんにもないような気もする。お金で買えるものは、欲しがっていたら、きりがない。お金で買えないものは、お店には並んでいない。どこに行ったら手に入るのかもわからない。 みんなと私とのあいだに、距離がある。遠慮がある。不信感みたいなものもあったかもしれない。だれかが訊ねてくれたなら、私は今度こそ、なにもかも話してしまうつもりだった。でも、だあれも松岡くんのことには触れようとはしなかった。私から積極的に話しだそうにも、それを許してくれない雰囲気もあった。みんなの中に混じっていても、私ひとりが目には見えないバリアで隔離されてしまったような。 そのバリアを張ったのは、彼女たちなのか。 それとも、私なのか。 「・・・帰ろうかな?」 私はぽつんとつぶやいていた。 「もう旅は終わり?」 そう小川くんは言った。彼の声も表情も優しかった。 「うん」 じたばたせずに、なりゆきに任せてみよう。 なにがどうなっても、私はだいじょうぶ。 パパもママも幸せになれる、ぜったい。 「ありがとう」 ようやく声が出たとき、私は言った。 「なにが?」 松岡くんの声はそっけない。 「わかんない。でも、なにもかも」 「うん」と彼は小さく言った。 「こちらこそ、ありがとう」 だれかに出会えたことの喜びは、神さまからのなによりの贈り物だ。
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明日という日を迎えよう。 あまりに悲しく、きびしい、 すぅすぅとしたペパーミントの風が吹いたとしても。 みずみずしい文章。 さわやかな読了感。
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『ひな菊とペパーミント』(野中柊、2008年、講談社文庫) 中学生のほんのり淡い恋の物語。 離婚した両親を再び近づけたいと願う結花は、「思いもよらないこと」から知り合った男の子にだんだん惹かれていきます。 その過程で、人の幸せを願う純粋な心と、しだいに膨らんでいく恋心を両立させ...
『ひな菊とペパーミント』(野中柊、2008年、講談社文庫) 中学生のほんのり淡い恋の物語。 離婚した両親を再び近づけたいと願う結花は、「思いもよらないこと」から知り合った男の子にだんだん惹かれていきます。 その過程で、人の幸せを願う純粋な心と、しだいに膨らんでいく恋心を両立させていく少女のたくましさも感じられました。 とてもみずみずしい恋物語ですね。 (2010年1月25日)
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と〜ってもキュートなお話です。 主人公は、大好きなパパとペットのゴールデンレトリバーと一緒に暮らす中学二年生の女の子。離婚して別に暮らしているママとも、よくドライブしたり、お食事したり。学校では料理部に所属し、作るより食べる方が専門。良き友人たちに囲まれ、自分のことが好きだと言っ...
と〜ってもキュートなお話です。 主人公は、大好きなパパとペットのゴールデンレトリバーと一緒に暮らす中学二年生の女の子。離婚して別に暮らしているママとも、よくドライブしたり、お食事したり。学校では料理部に所属し、作るより食べる方が専門。良き友人たちに囲まれ、自分のことが好きだと言ってくれる男の子もいたりします。けれど、パパの再婚話がきっかけで事態は思わぬ方向に・・・・・。 ここに登場するのは、ピュアで素直で、それでいてシッカリした子供たちばかり。彼ら、彼女らも、悩んだり、悔やんだりしながら成長していくのでしょうが、できることなら大人になっても、いまの気持ちを忘れないでいてほしいものです。 瑞々しくて、ちょっぴり胸キュン。タイトル通り、清々しい気分にさせてくれる物語でした。
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甘酸っぱい ていうか 途中で友達に紹介された男の子が 全く出てこなくなるので 彼の事が気になる次第です ペパーミントティーおいしいよね
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この作家さん、いくつか読んだけど好きだな。 ちょっとした出来事はあるけど、それがそう大きな事件に発展することもなく、やっぱりのどかな日常というかんじで、いいな。自分もこんな中学生活を送れたらよかったな〜、とちょっと思う。
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