はさんではさんで の商品レビュー
自信がなくて生きる目的も見出せない というのは人生のモデル、あるいは攻撃対象となるべき父性が 世界から失われているからだ といったような思想に貫かれた青春小説二本立て 表題作は2008年の「坊ちゃん文学賞」受賞作 カバーと表紙のイラストを、志村貴子さんが描いている 「はさんでは...
自信がなくて生きる目的も見出せない というのは人生のモデル、あるいは攻撃対象となるべき父性が 世界から失われているからだ といったような思想に貫かれた青春小説二本立て 表題作は2008年の「坊ちゃん文学賞」受賞作 カバーと表紙のイラストを、志村貴子さんが描いている 「はさんではさんで」 自傷癖ある女の子が、人前で好きな男の子に傷つけられたいと願う話 それはつまり、自分にメーテルを演じる自信がないなら 男の子を機械の身体にしてしまえばよいという、倒錯的理論によって 導き出された答えなんだが 「コンビニエンス・ヒーロー」 エゴの抑圧を正義と呼ぶなら、正義は寂しいものである エゴの復権をもくろむなら父を殺さねばならない、というのが エディプス概念にもとづいた一般論だ しかしフロイトの適当な思いつきにのせられてるだけで 真の敵は他にいるような気もしないではない
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鉗子をいつ、どう使うかで欲求の揺れ動きを表していて面白かった。鉗子は彼女の心そのものであり、それは最後誰かの手に渡る。「好き」って言葉こそないけどまさに青春って感じ。コンビニエンス・ヒーローは「自分にしかできないこと」を探す話。彼の感じる虚しさは多くの人が共感するところだと思う。
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文の書き方は読みやすいんだけどね、 読みやすいんだけど、残念だ。 物語の結末が微妙というか、惜しい。 んだから、次の作品は読まずに そのまま静かに本を閉じました。
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青春小説の登竜門・坊っちゃん文学賞大賞受賞作品。 処女作だけあって、よし、小説を書くぞ、って意気込んで書かれた感があります。 アンニュイな雰囲気を漂わせつつ、複雑に入り混じる主人公の感情。感情プラス鉗子。 何があるでもないけれど、主人公の切ないような何とも言えないような感...
青春小説の登竜門・坊っちゃん文学賞大賞受賞作品。 処女作だけあって、よし、小説を書くぞ、って意気込んで書かれた感があります。 アンニュイな雰囲気を漂わせつつ、複雑に入り混じる主人公の感情。感情プラス鉗子。 何があるでもないけれど、主人公の切ないような何とも言えないような感じが伝わってきます。 気になったのが、書籍化のため書き下ろされたもう一編の話「コンビニエンス・ヒーロー」。 赤い自転車、頬の擦り傷、赤い車椅子、隅田川の夕日。 その赤という色を効果的に用いた描写から、夏目漱石の後期代表作『それから』のラストを連想しました。 坊ちゃん大賞だから漱石作品を意識したのだろうか、なんて解釈して読み解いても面白いかもしれません。 今後の作品が気になります。
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自己確認のための儀式は人によってそれぞれだと思うけど、こーゆーのもアリか。 ちなみに。エッチな本じゃないですよ。 レビュー書こうとして「はさんで」で検索かけたらピンクな本が出てきてびっくりだよ。 ネットオークションで競り落とした鉗子で、ふくらはぎをはさんだり。痛そうで、よう...
自己確認のための儀式は人によってそれぞれだと思うけど、こーゆーのもアリか。 ちなみに。エッチな本じゃないですよ。 レビュー書こうとして「はさんで」で検索かけたらピンクな本が出てきてびっくりだよ。 ネットオークションで競り落とした鉗子で、ふくらはぎをはさんだり。痛そうで、ようしません。
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きれいな黄色の表紙と、気になるタイトルに惹かれ、 大学の図書館で借りました。 私には少々難しいストーリーでした。 読み終わったのに、読み終わっていないような、 スッキリしない、 ハテナの残る本でした。 感性を研ぎ澄ませてもう一度読んでみます。
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作者の頭の中ではそれでいて完結しているのでしょうが… なんとも自己満色の強い本のイメージがしました
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2編からなる本でした。 「不安的な年頃」「トラウマ」!? 正直、何をテーマに書きたかったのか掴みきれずに 2編とも話が終わってしまい、不完全燃焼なスッキリしない 気持ちだけが読後に残りました。
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表紙に釣られて読んでみたけど?って感じ。同時収録されてるコンビニエンス・ヒーローも含めて腑に落ちない終わり方。
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結局、なにが言いたいのかいまいちわからない作品。 蹴りたい背中的に、なんかすごい不完全燃焼な気分。。。
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