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せどり男爵数奇譚 の商品レビュー

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2015/11/25

古書をめぐる人々のあれやこれやのお話。 ミステリー雑誌に載ったとのことですが、ふんわり不思議さの香る、読後感のいい短編が中心でした。 せどり男爵となる前の古書との出会いや、思いがけない場所で出会う愛しい「恋人」たち、想いが募って常軌を逸する人たちのお話など。 キリシタン文学に拘...

古書をめぐる人々のあれやこれやのお話。 ミステリー雑誌に載ったとのことですが、ふんわり不思議さの香る、読後感のいい短編が中心でした。 せどり男爵となる前の古書との出会いや、思いがけない場所で出会う愛しい「恋人」たち、想いが募って常軌を逸する人たちのお話など。 キリシタン文学に拘る古書泥棒のお話はミステリーっぽかったですね。 雰囲気が一番好きです。 残念ながら、最後の作品、装丁師さんのお話は私にはあまりにもグロテスクでダメでしたが…他の作品はどれも、古書の香りが漂い、時代を感じさせる足音が聞こえそうな、ノスタルジックで素敵な作品でした。

Posted byブクログ