ばす の商品レビュー
北米原産のブラックバスとブルーギル。今や日本全国の湖沼や河川に生息し在来種の存続を脅かしている。バス釣りのキャッチアンドリリースの否定派と擁護派の主張に纏わる話。本来は居てはいけない外来種のバスはリリースせずに駆除する、それに対して動物愛護協会まで引合いにして虐待だと。琵琶湖では...
北米原産のブラックバスとブルーギル。今や日本全国の湖沼や河川に生息し在来種の存続を脅かしている。バス釣りのキャッチアンドリリースの否定派と擁護派の主張に纏わる話。本来は居てはいけない外来種のバスはリリースせずに駆除する、それに対して動物愛護協会まで引合いにして虐待だと。琵琶湖ではアユやモロコなどの在来種がバスに食害され漁業にも深刻な影響が出ている理由でリリース禁止の条例がある。元はバスを持ち込んだ人間に責任がある。7章の短編、そんな問題を取り上げながら面白く読めた。
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バスフィッシングに関わる人たちの事の顛末。 ある溜池で、バスの影響で在来種であるフナなどの減少が問題となっていた。 在来種を守る人たちは、バス釣り人のマナーの悪さや、バスによる在来種の食い荒しを批判すれば、バス釣り人は護岸工事などで生息環境が変わったことも減少の一因であり...
バスフィッシングに関わる人たちの事の顛末。 ある溜池で、バスの影響で在来種であるフナなどの減少が問題となっていた。 在来種を守る人たちは、バス釣り人のマナーの悪さや、バスによる在来種の食い荒しを批判すれば、バス釣り人は護岸工事などで生息環境が変わったことも減少の一因であり、バスだけが悪者でないと主張する。 そんな中、私利私欲に目がくらみ失敗する者あり、お互いに理解を深めようとしてケンカ別れになったりと、両者の溝は埋まらない。 このバス問題は解決するのだろうか? 最後はなんとなくハッピーエンドでしたが、エンタメとしては今一つ。 バス問題の内情が知れたことは良かったです。
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私は釣りで会社を辞めました。 ブラックバス騒動の周辺で地味に人生狂わされるひとびと。 脱力系笑いを約束するシニカル・ユーモア連作集。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
バス釣りの是非を巡って起きる対立を柱にした連作短編。但し、外来種による食物連鎖破壊の問題の本質に迫ろうというものではなく、対立による揉め事のなかであぶり出される人間の弱さである。それは多くの人が日常的に感じるレベルのものであり、非常にリアルで説得力がある。
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バス釣りには詳しくなったけど、話自体が似たり寄ったりだったので、読み辛かった。 途中で秋が来る感じ。
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立場が違う人が、いがみあうのはよくあることだけれど、そうじゃない結びつきもありえるのね、と思うと明日からアサーティブになれる気がする。清涼小説(?)です。
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バス釣り愛好家や外来種を目の敵にする人達 それを取材する人や金儲けしようと狙う人 キャッチアンドリリース禁止条例が出たとある街の バス釣りを巡る攻防や騒動。 釣りに興味がなくても それぞれの立場での逡巡がわかりやすく共感できる。 予定調和なところがないのがリアルだが リアルなだ...
バス釣り愛好家や外来種を目の敵にする人達 それを取材する人や金儲けしようと狙う人 キャッチアンドリリース禁止条例が出たとある街の バス釣りを巡る攻防や騒動。 釣りに興味がなくても それぞれの立場での逡巡がわかりやすく共感できる。 予定調和なところがないのがリアルだが リアルなだけに後味が悪いところも。 最後の1篇での帳尻合わせがあってくれたおかげで 読後感は悪くない。
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外来種の魚であるブラックバスやブルーギル。 これらのせいで、国内の湖の生態系が変化しているというニュースは多くの人が知っているだろう。 そしてキャッチ&リリースが禁止とか、様々なルールも釣り人の中には生まれている。 この物語の舞台は、国内の「とある湖」だ。 ここの湖のバス釣りを...
外来種の魚であるブラックバスやブルーギル。 これらのせいで、国内の湖の生態系が変化しているというニュースは多くの人が知っているだろう。 そしてキャッチ&リリースが禁止とか、様々なルールも釣り人の中には生まれている。 この物語の舞台は、国内の「とある湖」だ。 ここの湖のバス釣りを通じた様々なエピソードを集めた短編小説。 たかが「釣り」とはいえ、そこに人間の主義主張など複雑な要素が絡み合うと・・。
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前作を読んだ後に「久々に昔の山本らしい一作を読んでみたい」と言ったからではないでしょうが、今作はまさしく山本らしい読後感の悪い一冊に仕上がってます(笑。前言撤回、俺はやっぱり「白山本」の方が好きみたいです。
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池に落ちているルアーで楽に商売ができないかと考えた食堂の息子、バス釣り人を悪者にする映像を撮るために奮闘するプロデューサー…。ブラックバス騒動の周辺で地味に人生を狂わされた人々を描くシニカル・ユーモア連作集。
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