トレマリスの歌術師(2) の商品レビュー
歌術という不思議な力が存在する世界・トレマリスを舞台にした三部作の第二巻。歌術とは、歌うことで物事を変化させたり、炎や氷を自在に呼び出したりできる力のことです。トレマリスには、歌術を使える人々が住んでいますが、彼らは国や民族によって歌術の使い方や考え方が異なります。そのため、トレ...
歌術という不思議な力が存在する世界・トレマリスを舞台にした三部作の第二巻。歌術とは、歌うことで物事を変化させたり、炎や氷を自在に呼び出したりできる力のことです。トレマリスには、歌術を使える人々が住んでいますが、彼らは国や民族によって歌術の使い方や考え方が異なります。そのため、トレマリスには歌術に関するさまざまな謎や争いが存在します。 第一巻では、氷の壁に囲まれた小国アンタリスで見習い巫女として暮らすカルウィンと仲間たちとの冒険の旅が描かれました。この第二巻では、カルウィンは、トレマリスの歌術師の一人であるダロウとともに、砂漠の地メリツロスを訪れます。そこで、カルウィンは、歌術を使えるがゆえに幽閉されている子どもたちの存在を知ります。子供たちは、蜘蛛の巣宮殿と呼ばれる場所に監禁されているというのです。カルウィンは、ダロウや仲間たちとともに、子どもたちを救出するために、蜘蛛の巣宮殿に潜入することになりました。しかし、その宮殿には、ダロウの過去や、トレマリスの歴史に関わる重大な秘密が隠されていたのです。 この本の主要なテーマは、歌術という力の本質と使い方についてです。歌術は、トレマリスの世界において、とても重要な役割を果たしています。しかし、歌術には様々な側面があり、それぞれの国や民族は、歌術に対して異なる見方や価値観を持っています。歌術は、人々に幸せや自由をもたらすこともあれば、苦しみや搾取をもたらすこともあります。歌術は、人々の心や意志によって変わる力なのです。この本では、カルウィンたちが、歌術のさまざまな側面に触れることで、歌術に対する自分たちの考え方や感じ方を深めていきます。また、歌術の起源や秘密にも迫ります。 私は本書を読んで、カルウィンとダロウの関係に心を打たれました。カルウィンとダロウは、次第にお互いを理解し、信頼し、惹かれあっていきます。二人のやりとりは、とても自然で可愛らしく、心が温まります。しかし、一方で二人は、それぞれに秘密を抱えており、それが原因で、信頼関係にひびが入ってしまいます。徐々に二人の間に生じる不信と誤解・・・このままカルウィンとダロウは反目し合ってしまうのか、それとも、本当の気持ちに気づき信頼を取り戻せるのか?私は最後まで、 二人の行く末が気になりハラハラしっぱなしでした。 総評ですが、本書は、登場人物の感情や成長、世界観や設定、ストーリーの展開やテーマ、すべてが、見事に描かれたファンタジー小説の傑作です。特にファンタジー小説が好きな人や、冒険や友情に憧れる人は、ぜひ前作からシリーズを手に取って、カルウィンたちの冒険に一緒に参加してみてください。
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諸島の歌術師として海賊退治をしていたカルウィン達。領主の息子へーベンから、歌術の才をもつ双子が兵士に連れ去られた、と。 「蜘蛛の巣宮殿」に幽閉されている子供たちを助けだすために、危険な砂漠を超え、宮殿に忍び込む。 幼いころはネズミと呼ばれたダロウの過去が語られています。この...
諸島の歌術師として海賊退治をしていたカルウィン達。領主の息子へーベンから、歌術の才をもつ双子が兵士に連れ去られた、と。 「蜘蛛の巣宮殿」に幽閉されている子供たちを助けだすために、危険な砂漠を超え、宮殿に忍び込む。 幼いころはネズミと呼ばれたダロウの過去が語られています。この彼の物語はとても面白い。でも1巻と同様、主人公であるカルウィンが好きになれない。彼女が話しだすとなんだか冷めてしまう。恋愛が絡むとつまんないんですよねえ。 ミカは魅力的に描かれているのにな。 つまんないんだけれど、またも表紙や挿絵の萩尾望都さんの絵につられて手にとってしまいました。この表紙イラストのポストカード付でした。
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カルウィンとダロウのすれ違いがたまりません/// 次巻が最終巻。たのしみ♪ 萩尾望都さんの表紙イラストが雰囲気があってとっても素敵です。
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ダロウの過去が語られ、やの影の力がちらつく第二部。そしてカルウィンは・・・。こんな展開を予想していませんでした。第三部、「第十の力」が待ちきれません。
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(1)の続編。前のものを読んでいないと何がどうなっているのか 登場人物もよくわからないので(1)は必ず読みましょう。 歌術師カルウィンとその仲間たちの物語。 カルウィンをこの旅に連れ出したいけすかった人物ダロウへの 思いの変化がはっきりします。 そして旅はより過酷なものへ。 (1...
(1)の続編。前のものを読んでいないと何がどうなっているのか 登場人物もよくわからないので(1)は必ず読みましょう。 歌術師カルウィンとその仲間たちの物語。 カルウィンをこの旅に連れ出したいけすかった人物ダロウへの 思いの変化がはっきりします。 そして旅はより過酷なものへ。 (1)で結末を迎えたはずの事が(2)でまたどんでん返し? (3)へと旅は続きます。 三部作。
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