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時刻表世界史 の商品レビュー

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2012/05/17

時刻表蒐集家の集大成と言った作品。特に国際線というのはどこに行けるか、どこは行けないのかとかが各国の微妙な関係によって大きく左右される訳で、そうした当時の世界情勢を地域ごとに陸海空様々な交通手段の時刻表をもとにより実感を持って知る事ができます。 自分は最初鉄道に期待してこの本...

時刻表蒐集家の集大成と言った作品。特に国際線というのはどこに行けるか、どこは行けないのかとかが各国の微妙な関係によって大きく左右される訳で、そうした当時の世界情勢を地域ごとに陸海空様々な交通手段の時刻表をもとにより実感を持って知る事ができます。 自分は最初鉄道に期待してこの本を手に取ったのですが、ヒコーキの時刻表がなかなか面白かったです。現代のように直行が当たり前で無い時期の、日本からヨーロッパに行くときに南アジアを延々と経由しながら飛ばなきゃ行けなかった時代とか、世界旅行が「点」ではなく「線」であった(途中経路を意識するかどうか、という意味で)最後の時代、という感じでなんかいい感じですよね。 とにかく量が多いのですが、切り口も様々で最後まで飽きずに楽しめる、そんな本です。

Posted byブクログ

2009/10/04

先輩の著書。 なのに直販で買わないで、Amazonで買った。(笑) それにしてもこの「歴史書」---そう呼ぶのが相応しい---のボリュームは超大だ。500ページもあるのに、二段組。すべて読むのにどれほどの時間が掛かることやら。どれも一級品の歴史的価値があるだろう資料類が、各...

先輩の著書。 なのに直販で買わないで、Amazonで買った。(笑) それにしてもこの「歴史書」---そう呼ぶのが相応しい---のボリュームは超大だ。500ページもあるのに、二段組。すべて読むのにどれほどの時間が掛かることやら。どれも一級品の歴史的価値があるだろう資料類が、各ページに惜しげもなく披露されている。 大陸や年代ごとに整理された構成だから、興味のある土地や時代から読み進めて見るのも良いだろう。 文章もうまい。 難しい言葉は使われていないのに、声に出して読むとずしりと響き渡る余韻に底知れぬ重みがある。 なぜか? それは掲載されている時刻表のすべてが人類の過ちの歴史そのものであり、何かしらの悲しみをその背景に抱えている(著者)からである。 最終ページに掲載された、マンハッタンの全景を映し出す、ニューヨークエアウェイズ(1979年倒産)の時刻表が象徴的だ。そこには在りし日のワールドトレードセンターの2つのビルが確かにそびえ立っていた。 本書はまさに「人類の哀歓の歴史」そのものである。

Posted byブクログ