良き生と良き死 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
筆者が、ホスピスの仕事を通して教えられた事の一つとして、 どのような方が人生を生ききり、良い終わり方で人生をまっとうされるのか? 考えてみると、それには1つの共通点がある。 それは「自分は生かされている存在」なのだという事を、どこかでつかんでいる方が「良い人生」をまっとうされるような気がすると語っておられた。 「良い人生」とはなんなのか? はっきりしない所があるが。。 なんとなく感覚的に私は受け取った。 今まで死という事を考えなかった人、今まで病気にならなかったような人が末期のガンなどで急に病に倒れた時、自分の力で生きてきた、”生かされている”のではなく ”生きてきた” という気持ちをもっている人の場合、その人をケアするにはとても大変だという事が語られていた。 たしかに、自分の最後を考えてみた時、ジタバタしながら不安になりながら、まわりに当たり散らして死んでいくのは、どこか嫌だなというふうに思った。 筆者いわく、「人は生きてきたように死んでいく」人の死に様は、その人が生きてきたように最後まででる。 逆にいうと「人は生きてきたようにしか死ねない」その人の生き方が、死に方にも見事に反映される。 しっかり生きてきた人は、しっかりと死んでいく。ベタベタ生きてきた人は、ベタベタして死んでいく。 だからこそ、”生の延長線上に死があるのではない” 私達はひとりひとり死を背負って生きている事。 いつ死がおとずれるのかわからない、そういう弱さの中で生きている事を自覚し、自分をもっと見つめて生きてみてはどうですか? といわれたような一冊でした。
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