白い復讐 の商品レビュー

門田泰明(著者)

2011/09/02

医学会を題材にした５話の短編集。
27年前に書かれた本だが、今読み返すと当時問題になったことが現実になったような気がする。

ガンに効果があるといわれた「丸山ワクチン」はデータ不足を理由に中央薬事審議会で保留になる、ガンの権威でもない一介の皮膚科教授の手によってワクチンが開発されたことに、医学会主流や製薬会社の嫉妬があったようだ。

その他の短編も老人を食い物にした病院や、大学病院に解剖の為の遺体を調達する病院の話し等現実に昔あったことがその反動として現代の弱者切捨ての老人医療になったようだ。

「白い復讐」　高校生の時に医学生にレイプされその後、大学病院の助教授になった男を復讐する為に苦学して医者になった女医の話。その復讐方法は・・・・　チョット怖いなぁ～