雨にもまけず粗茶一服(上) の商品レビュー
弓道、剣道、茶道の家元の嫡男遊馬が、京都で外から自分を見直していく。というところまでは全然いかなかった。 はじめは無鉄砲で、滅茶苦茶で、空気も読めない遊馬にイライラしたが、何だかんだで育ちがよく、素直で、働くときは一生懸命、なんだか憎めない遊馬の行く先が気になってしまう。茶道はさ...
弓道、剣道、茶道の家元の嫡男遊馬が、京都で外から自分を見直していく。というところまでは全然いかなかった。 はじめは無鉄砲で、滅茶苦茶で、空気も読めない遊馬にイライラしたが、何だかんだで育ちがよく、素直で、働くときは一生懸命、なんだか憎めない遊馬の行く先が気になってしまう。茶道はさっぱりわからず、作中でもろくに説明もないが、雰囲気は伝わってくるし、面白そうだと思えた。京都に行きたい。
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「奇想本」を並べるの好きですが、この本もそんなコーナー向き。東京の古武術もあわせ持つ茶道(!)の家元の少年が、家業を嫌って高校卒業と同時に京都へ家出。それも、京都自体が家業的雰囲気で好きでなかったはずなのに、成り行き。しかも出合う人が事ごとに「お茶」好き。となると、隠しても、じわっと目立ってしまう、身に付いてしまった「才能」の輝き。普通になりたいのになれないおかしさ、ユーモア。でも意外な方面からの「お茶」の入門書かも。この設定の「奇想」が、荒唐無稽の展開の中に、なぜか事のエッセンスに迫ることとなります。 芥川賞作家が取り組んだエンターテイメント青春小説、やはり奥が深そうですね。
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茶道を伝える家に生まれた少年の話。茶道が嫌で家出をしたものの、気づけば茶道の本場京都で過ごすことになる。 切っても切れない茶道と少年の関係が気になる。軽めの文体でとても読みやすい。 2010/10/21
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おかんお薦めの図書館の本。上巻。 弟曰く、最初の5ページがつらい。 おいらはそんなことなかったけど。 途中、主人公のどっちつかなさにちょっとイラッとした。 でも、全体としてはおもしろい。 茶道のポイントみたいなのがいろいろ出てきて、ちょっと勉強になる。
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表紙の絵にひかれて購入しました(「しゃばけ」シリーズと同じですよね)。最初は遊馬の子供っぽい言動に「?」となりましたが、読み進むうちに、誠実に表現しようともがいている様子が好ましく感じられるようになりました。
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友衛遊馬、18歳。弓道、剣道、茶道を伝える武家茶道坂東巴流の嫡男でありながら、「これからは自分らしく生きることにしたんだ。黒々した髪七三に分けてあんこ喰っててもしょうがないだろ」と捨て台詞を残して出。向かった先は、大嫌いなはずの茶道の本場、京都だった―――。 個性豊かな茶人たちに...
友衛遊馬、18歳。弓道、剣道、茶道を伝える武家茶道坂東巴流の嫡男でありながら、「これからは自分らしく生きることにしたんだ。黒々した髪七三に分けてあんこ喰っててもしょうがないだろ」と捨て台詞を残して出。向かった先は、大嫌いなはずの茶道の本場、京都だった―――。 個性豊かな茶人たちにやりこめられつつ成長する主人公を描く、青春エンタテイメント。(ピュアフル文庫本紹介文より) 専門用語が出てきて、だんだんと何がなんだかわかんなくなってきたけど、 大体の雰囲気でこんな感じかなって思いながら読んだ。 結構面白い。 アスマが家出して、京都の女の子のうちに転がり込んで、 自分がお茶の家元の息子だということをずっと隠し続け、 ついにふとした動作でばれるところが面白かった。 京都の周りの人たちも良い味だしてます。
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茶道家元になるのを嫌って出奔した18歳の遊馬(あすま)。 ひょんなことから京都に行き、畳屋に居候する羽目に。 でも、お茶から逃げたいのに、皮肉にもお茶に関わることになり。 素性を隠しつつ、偽坊主になって托鉢をしたり、家から持ち出した家宝の茶杓を売ろうとしたり。 すごく良かった! 脇の登場人物の一人一人のキャラが立ってて、とてもお素敵な人たちです。 怪しげな茶人達に見守られながら、次第に「自分」を知り、成長してゆく遊馬。 真っ当な青春成長小説でした。
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京都の人間って・・・(笑) 主人公がいかにもいいところで育ったどら息子って感じで、なんともわかりやすい展開でいい。
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