桃太郎侍 の商品レビュー
最初は面白いのだけれど…
文字小さめ。長編1作品収録。 最初は面白いのだけれど、昭和15年の作品ということで現在とはかなり倫理観が変わっているんで、なかなか…。
長束
「桃太郎」を名乗る若い浪人が、侍たちにスリの疑いをかけられていた坂東小鈴という踊りの師匠を助けます。そのようすを見ていた伊之助という男は桃太郎侍の男気に惚れ込み、以後彼の付き人となります。一方助けられた小鈴も、桃太郎に魅かれていきますが、彼女のバックには伊賀半九郎という男がいまし...
「桃太郎」を名乗る若い浪人が、侍たちにスリの疑いをかけられていた坂東小鈴という踊りの師匠を助けます。そのようすを見ていた伊之助という男は桃太郎侍の男気に惚れ込み、以後彼の付き人となります。一方助けられた小鈴も、桃太郎に魅かれていきますが、彼女のバックには伊賀半九郎という男がいました。彼は、主家にあたる若木家にお家騒動をもたらすことを計画しており、彼の話を信じる小鈴は桃太郎侍に加勢を求めます。 一方、半九郎に対立する勢力の頭目である神島伊織も、桃太郎侍の協力を仰ぎます。じつは桃太郎侍の正体は、若木家の若殿である新之助の弟の新二郎でした。若殿にうり二つの桃太郎侍は、若殿の影武者になることを引き受け、伊織の娘の百合は男装して「百合之助」と名のり、桃太郎侍を助けます。 ストーリーのテンポが速く、エンターテインメント小説ならではの魅力をあじわうことができました。
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明朗時代小説。 善玉、悪玉がはっきりとしていて、主人公の造形もわかりやすく、難しいことを考えずに読める。 アンソニー・ホープの「ゼンダ城の虜」から着想を得た、入れ替わりもの・巻き込まれもの。 ちょっと人が簡単に殺されすぎかな…
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期待どおりの読み物だった。著者は偉大なるワンパターン作家って言われてるんだって? なんとなく、桃太郎侍という単語に聞き覚えがあると思ったら、時代劇だか映画だかの連作になってたらしい。 ゼンダ城の虜の翻案だという。ゼンダ城も、いつか読んでみたい本のひとつ。
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