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パプア・ニューギニア小説集 の商品レビュー

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2015/01/10

ベンジャミン・ウンバ「夜明けの炎」 オーガスト・キトゥアイ「家出」 ジム・バイタル「タリ」 解説によると、小説形式での文学がパプアニューギニアで形作られて、まだ半世紀ほどだという。 ベンジャミン・ウンバは説話的。キトゥアイ、バイタルは意外なくらい現代的な小説であり、語られるテー...

ベンジャミン・ウンバ「夜明けの炎」 オーガスト・キトゥアイ「家出」 ジム・バイタル「タリ」 解説によると、小説形式での文学がパプアニューギニアで形作られて、まだ半世紀ほどだという。 ベンジャミン・ウンバは説話的。キトゥアイ、バイタルは意外なくらい現代的な小説であり、語られるテーマも都市部と農村の格差というアジア・アフリカ文学と錯覚するようなもの。驚くほどパプアニューギニア的傾向が読み取れない。未開を武器にしたローカルな舞台装置で勝負しないところは、作家としての気概なのだろうか。 数百を超える言語の密集地域である、この南洋の巨大な島から今後うまれる小説に期待が膨らむ。

Posted byブクログ