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夢は枯れ野をかけめぐる の商品レビュー

3.4

18件のお客様レビュー

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2010/01/16

日常の謎ミステリ、ですが。この「日常」……リアルですね。失業問題介護問題高齢化社会、と現代日本が抱える問題てんこもり。特に高齢者の生き方についての部分が痛々しくって。「誰もがいずれは行く道」ということもあって、少し怖くなりました。 お気に入りは「その日、最後に見た顔は」。とんでも...

日常の謎ミステリ、ですが。この「日常」……リアルですね。失業問題介護問題高齢化社会、と現代日本が抱える問題てんこもり。特に高齢者の生き方についての部分が痛々しくって。「誰もがいずれは行く道」ということもあって、少し怖くなりました。 お気に入りは「その日、最後に見た顔は」。とんでもなく怖い物語です。きっとこれが真相、と決まったわけではないのだと思うけれど。真相でないと決め付けることもできない。曖昧な分、余計に怖さが引き立ちます。そう思えばタイトルも怖い。

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2009/11/11

リストラされた、と周囲には説明している 早期退職した49歳。 彼が同窓会で同級生に会った事が、始まりでした。 短編になっていて、1話1話視点が変わっていきます。 近所の人、その子供、同級生の娘。 そうして最後に戻った彼視点ですが きれいさっぱり騙されました。 あれ? と思った...

リストラされた、と周囲には説明している 早期退職した49歳。 彼が同窓会で同級生に会った事が、始まりでした。 短編になっていて、1話1話視点が変わっていきます。 近所の人、その子供、同級生の娘。 そうして最後に戻った彼視点ですが きれいさっぱり騙されました。 あれ? と思ったのは確かなのですが 違和感を抱えたまま読み進み…。 最後に、あぁと納得。 このやり口に、いつもいつも騙されます。 短いせいか、読みやすかったです。

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2009/10/04

西澤さんの連作短編集。謎は優しい雰囲気だけど、テーマが中々にヘヴィ。でも西澤さんらしい安定感があるので一読の価値はあり。

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2011/09/09

 家族同士の関係は、近しいものゆえに分かり合えない部分が多々ある。 そんな違和感は普段もやもやと感じられるだけで、自分自身でさえ文章にはなっていないことが多い。 それら家族に対する心の綾をミステリー仕立てで書ききったのが本著である。 リストラに遭い失職中の主人公のかつての同級生や...

 家族同士の関係は、近しいものゆえに分かり合えない部分が多々ある。 そんな違和感は普段もやもやと感じられるだけで、自分自身でさえ文章にはなっていないことが多い。 それら家族に対する心の綾をミステリー仕立てで書ききったのが本著である。 リストラに遭い失職中の主人公のかつての同級生やご近所さんのうちに、ちょっと異常というか不思議な行動をとる人がいる。 ゴミの分別を依頼する主婦。 親に車を預ってほしがる男。 理由がわかってみれば特に謎でもなかったりして、そういうこともあるかもと思う。 表題作は大ケガをして死の床にある女性の、主人公への想いが伝わってくるほろにがいラストです。

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2009/10/04

老いとか、介護とか、老々介護とか、 いずれ考えなくてはならないけど、そればっかり考えても生きていけないし。 でもそう遠くはない未来に確実に起こるし。 ああ、…重い。

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2009/10/07

40代独身身寄り無しの男性が長年勤めた百貨店を辞めた。 気まぐれで出た同窓会で、かつての同級生から不思議ななバイトを頼まれる・・・。 タイトルに目が留まって借りてみた。 飄々として面白かったのだが、 最後の1章は変に凝ってて(でもすぐ先が読めてしまい)、 蛇足に感じてしまった。...

40代独身身寄り無しの男性が長年勤めた百貨店を辞めた。 気まぐれで出た同窓会で、かつての同級生から不思議ななバイトを頼まれる・・・。 タイトルに目が留まって借りてみた。 飄々として面白かったのだが、 最後の1章は変に凝ってて(でもすぐ先が読めてしまい)、 蛇足に感じてしまった。 【図書館・初読・10/2読了】

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2009/10/07

西澤さんがフツーのシリーズものじゃない小説を・・!登場人物も一般的な名前で、性的なねちっこさが絡んでいない・・。しかも、老後・介護なる社会的問題を孕んだミステリ作品ですよ。なんとなく腕貫探偵シリーズのような雰囲気もあるし、羽村祐太の性格的にのんびりと平和な話かと思いきや、むしろす...

西澤さんがフツーのシリーズものじゃない小説を・・!登場人物も一般的な名前で、性的なねちっこさが絡んでいない・・。しかも、老後・介護なる社会的問題を孕んだミステリ作品ですよ。なんとなく腕貫探偵シリーズのような雰囲気もあるし、羽村祐太の性格的にのんびりと平和な話かと思いきや、むしろすごく暗いし。最初の短編の印象と、最後の表題作の印象がガラっと変わる。いくらなんでもそれくらいの事情でこの行動は非現実では・・とか、その推理は穿ちすぎでは・・とか思う話もいあったけど、面白い!最後には度肝を抜かれました。

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2009/10/07

主人公羽村は早期退職者。そんな彼を中心に展開する連作。いつもながら見事。 すっごい面白かった。ミステリーなんだけど、謎解きがされない場合もあって、なかなかすごい。

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