私を変えた一言 の商品レビュー
1990年代だったろう、原田宗典のエッセイをよく読んでいた頃があったなあ。久々に読んだこの本はその頃からはちょっと時代を経た2005年頃のもの。それにしたって10年以上前。ゆかいなエッセイを書く人という認識だったけど、うつ病があったり警察ざたがあったりこの人もいろんなことがある人...
1990年代だったろう、原田宗典のエッセイをよく読んでいた頃があったなあ。久々に読んだこの本はその頃からはちょっと時代を経た2005年頃のもの。それにしたって10年以上前。ゆかいなエッセイを書く人という認識だったけど、うつ病があったり警察ざたがあったりこの人もいろんなことがある人生である。自分を変えた一言がこんなに挙げられるあたり、感受性が高く感度が高い人なのだろうな。エッセイを読んでいると、このくらいダメ人間でもいいんだと励まされるけど、それは仮の姿の人なのだろう。 私が敬愛する作家・鷺沢萠の一言「人間に生まれたのは、これで何度めなのかな」というのもあってちょっとうれしかった。このエピソード知っている気がしたんだけど、この本読むの初めてじゃないのかな。あるいは、鷺沢さんのブログあたりにも書いてあったのかも。 あと、なるほどと思ったのは医学者エミール・クーエの一言「想像力は、必ず意志の力を上回る」というもの。『自己暗示』という本でそう述べているらしいんだけど、たとえば何かに挑戦するとき、意志の力で「やるぞ!」と思うより、「これができる」と思い込むほうが効果的ということ……だと思う。
Posted by
今まで読んできた原田エッセイとは、ちょっと雰囲気が異なる作品。 でもこの程なく肩の力が抜けた感じも、またいい。 今まで、面白くてちょっとエッチなおじさんというイメージだったけど、ちょっとダンディな一面が覗けた気がする。(笑)
Posted by
なにかとバタバタしてしまっている原田さんであるが、本書でよく分かるのは「人付き合いがとても上手だな」ということ。そういった対人スキルに長けた人でなければ、本書に書かれた多くの言葉を仕入れることはできない。もちろん本から引用している言葉もあるのだが、家族を含めたリアルな人達から受...
なにかとバタバタしてしまっている原田さんであるが、本書でよく分かるのは「人付き合いがとても上手だな」ということ。そういった対人スキルに長けた人でなければ、本書に書かれた多くの言葉を仕入れることはできない。もちろん本から引用している言葉もあるのだが、家族を含めたリアルな人達から受け取る言葉には、活字から吸収する言葉とは違った味がある。その反面、人間関係にはリスクも伴う。しかしリスクをとる価値が十二分にあるのが人付き合いというものなのだろう。っていうかそうしないと生きて行けない仕組みになっているように思う。いずれにしても、原田さんの文体はとても心地よく、内容も深いものが多い。いろいろと活動しにくくなるとは思うが、それはそれでこれはこれ。今後も言うべきと思ったことについては大いに発言してほしいと思うのだ。
Posted by
著者の出会った、数々の印象的な”一言”と、その一言に出会った時のエピソードが添えられたエッセイ集。 にやっと笑える一言、うんうんと頷きたくなる一言、ハッとさせられる深い一言、思わず襟を正したくなる一言。原田さん特有のユーモア溢れるエピソードを交えて紹介されています。 面白いだけ...
著者の出会った、数々の印象的な”一言”と、その一言に出会った時のエピソードが添えられたエッセイ集。 にやっと笑える一言、うんうんと頷きたくなる一言、ハッとさせられる深い一言、思わず襟を正したくなる一言。原田さん特有のユーモア溢れるエピソードを交えて紹介されています。 面白いだけでなく、優しい面や切ない面も。友人・鷺沢萌さんの章にはぐっとくるものがありました。人の何気ない一言に人は動かされ、救われ、前に一歩踏み出せる時があります。そういった縁を強く感じられる1冊です。 本を読み終えた後、早速影響を受けて”自分の名前を構成する漢字”を調べてみました。自分の名前に恥じない生き方が、果たして出来ているのか。。
Posted by
まじめな内容っぽいし、実際にまじめな内容なんだけど、やっぱりこの方の文章はぷっと笑えるから、好き。 自分もこんなふうに誰かの一言について書きとめておきたいなぁ。
Posted by
折に触れ読み返すことの多いのが原田宗典である。 平成トム・ソーヤー、スメル男などの長編がわりと好き。 このところ原田のエッセイは、正直なところ肌に合わなかった。 彼が鬱病を患って以来、と言い換えてもかまわないと思うが。 しかし、これはよい。 適度に肩の力が抜けた文章で、 私自身...
折に触れ読み返すことの多いのが原田宗典である。 平成トム・ソーヤー、スメル男などの長編がわりと好き。 このところ原田のエッセイは、正直なところ肌に合わなかった。 彼が鬱病を患って以来、と言い換えてもかまわないと思うが。 しかし、これはよい。 適度に肩の力が抜けた文章で、 私自身の周りにも、人がいて、 そして自分が立っているのだなぁと考えさせられる一冊。 愛を「御大切」と訳したという隠れキリシタンの感性は、 著者とともに感心しきりである。
Posted by
好奇心が足りませんね。(緒方貞子) 何でもいい。好きなことをやってごらん。必ず成功するから。 何をしたらいいのかわからない。しなければならないことを片っ端からしろ、忠実に。進め、進め。 おまえは中川一政なんだからしっかりしろ、お前は誰でもない中川一政なんだ。 意識していない自己は...
好奇心が足りませんね。(緒方貞子) 何でもいい。好きなことをやってごらん。必ず成功するから。 何をしたらいいのかわからない。しなければならないことを片っ端からしろ、忠実に。進め、進め。 おまえは中川一政なんだからしっかりしろ、お前は誰でもない中川一政なんだ。 意識していない自己は、われわれのあらゆる器官の機能と同時に、われわれのありとあらゆる行動をもつかさどっている。われわれが創造勅と呼んでいるものも、まさにこれである。
Posted by
原田宗典さん独特のかんじを保ちつつ、人生って不思議な出会いが多いもんだなあとかんじさせられてくれる一冊。 そういえば、自分の大切な一言とは何かしら?と考えるきっかけをくれた本。
Posted by
タイトルだけ見れば、格言集的なお堅いイメージもするが、そこは原田宗典。しっかりとユーモアを交えている。その中にちょぴりの切なさが含まれていたりして、しみじみとさせる。
Posted by
誰にでも胸に突き刺さる、人生を変えるような一言との出会いはある。著者がであったそんな一言にまつわるエッセイ集。私がこの本を読もうと決めたのは、著者とも親交の深かった作家・鷺沢萠の一言が載っていたからだった。その他、小林秀雄や武者小路実篤などの著名人から、友人や家族、果てはアニメの...
誰にでも胸に突き刺さる、人生を変えるような一言との出会いはある。著者がであったそんな一言にまつわるエッセイ集。私がこの本を読もうと決めたのは、著者とも親交の深かった作家・鷺沢萠の一言が載っていたからだった。その他、小林秀雄や武者小路実篤などの著名人から、友人や家族、果てはアニメの中の悪役の台詞まで、その一言はバラエティに富んでいる。 この本を読んで、自分が変わる…とかそういう訳ではない。でもとりあえず、武者小路実篤と小林秀雄の著書を読んでみたくなったりした。
Posted by
- 1
- 2