愛を謳う の商品レビュー
田辺聖子さんの男と女を中心にしたエッセイ集ですが、かなり昔に書かれたものが多数含まれている。 この本の中でも、「近年の」女性をめぐる現象の変化激動のはげしさはものすごい、世のかなりの各論卓説、女性に関する部分から古くなっていく、などと書かれていて、なるほどと思う。 それから、読ん...
田辺聖子さんの男と女を中心にしたエッセイ集ですが、かなり昔に書かれたものが多数含まれている。 この本の中でも、「近年の」女性をめぐる現象の変化激動のはげしさはものすごい、世のかなりの各論卓説、女性に関する部分から古くなっていく、などと書かれていて、なるほどと思う。 それから、読んでてあまり新鮮さがないなぁなどと思っていると、50年前の物だったことに気づいて、その時代の最先端を鋭い感性で生きた女性の予言書みたいなとこあるなぁ、と感じました。 二重の意味で、女性を巡るあれこれも女性自身も、大きく変わり続けているのだと再認識しました。 私は世代的に、田辺さんが書いていた時代の空気を知っているので、よけいにそんな風に思うのでしょうが。この頃、田辺聖子さんの凄味や大きさを感じることが多いです。
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著者のお母さんは明治38年生まれ、「仰げば尊し」や「早春賦」がお好きだったとか。私と一緒ですw。田辺聖子「愛を謳う」、2008.8発行、エッセイ集。印象に残った言葉:①思うに、人間は、自分の拠り所、自慢できるもの、自信のもてるものがないと生きていられない動物である。②人間は、真の生きるよろこびというのは、愛すること、愛されること、しかないのである。
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女性に生まれたことを、最大限楽しんで生きて来られた方なんだなぁと思った。 時代が変わっても、永遠に女性の味方になってくれそうなエッセイです。
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