火星の合成人間(9) の商品レビュー

エドガー・ライス・バローズ(著者),厚木淳(訳者)

2015/04/07

古い本。SF読みとして、バローズは抑えておきたかったので。

内容は、欧米の人が大好きな、ギリシャ神話のような世界をSFに持ち込んだという内容で、宇宙船があるのに戦いはなぜか剣でという矛盾した世界の冒険小説。

のっけから、個人の名前なのか土地の名前なのか種族なのかある物体名なのかわからない、カタカナの固有名詞が大量に出てくるので面食らう。しかし、このハードルを超えてしまうと、一気に楽に読むことが出来る。昔の小説の割に、視点が主人公の一人称であることも、読みやすさに間違いなく影響している。

ストーリー的には、シーンがどんどん変わりつつ、出てくる敵をバッタバッタとなぎ倒す、少々子供向けと感じる展開で、まあ悪くはないけど、しょっちゅう読みたいタイプの本ではない。

好きな人は好きだろう。