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人間の選択 の商品レビュー

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2018/11/18

ある日、ノーマン・カズンズなる人が著書『人間の選択』で次のようなことを述べているらしいと知り、確かめるべく手に取りました。 人間の傷や痛みに無頓着な態度は、 教育失敗のこの上なく明白なしるしである。 それは、また自由社会の終わりの始まりである。 Wikipediaより。 ノー...

ある日、ノーマン・カズンズなる人が著書『人間の選択』で次のようなことを述べているらしいと知り、確かめるべく手に取りました。 人間の傷や痛みに無頓着な態度は、 教育失敗のこの上なく明白なしるしである。 それは、また自由社会の終わりの始まりである。 Wikipediaより。 ノーマン・カズンズ(Norman Cousins、1915年6月24日 - 1990年11月30日)は、アメリカ合衆国ニュージャージー州ユニオンシティ生まれのジャーナリスト) この本を読むまで、私はノーマン・カズンズ氏が何者なのか知りませんでした。どうやら著名なアメリカ人ジャーナリストのようです。アメリカ大統領、ソ連の国家主席、インド首相などの政治家や、著名な学者やローマ法王などの文化人との交流の様子もあり、近年のジャーナリストからは想像し難い人間の厚みを感じさせられます。 当初の目的であった記述は確かにありました。この文につづいて、テレビが子供に及ぼす害悪について述べていてなんだか微笑ましい。自由を非常に重視していながらも、随所にこうした批判もあり、バランスのとれた信頼される知識人としての像が浮かび上がります。 最後に読み進める過程で見つけた、考えさせられた別の一文をご紹介。 自由のない平和は考えれられないし、平和のない自由は不可能である。この命題については、保守派もリベラル派も共に異論のないところである。それだからこそ、自由の必要条件を助ける、実行可能な平和の達成が人間の議事日程のトップに置かれているのである。

Posted byブクログ