リーシーの物語(下) の商品レビュー
カズオ・イシグロなどを読む人であれば、時系列の行き来などは気にならず、読みにくい作品ではないと思う。分かりやすく衝撃的な作品ではなく、物語全体を一貫して流れる、しっとりとした不気味な空気感と、そのなかに見出される、人の或いは愛の美しさが印象的だった。最後の数行の美しさは全て読んだ...
カズオ・イシグロなどを読む人であれば、時系列の行き来などは気にならず、読みにくい作品ではないと思う。分かりやすく衝撃的な作品ではなく、物語全体を一貫して流れる、しっとりとした不気味な空気感と、そのなかに見出される、人の或いは愛の美しさが印象的だった。最後の数行の美しさは全て読んだ人にしか分からない宝だと思う。ただ、感情移入が難しい瞬間も少なくなかった。
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再読。 長編だけど、大作ではない。 回想シーンがあまりに多く、また、凝った構成になっているため、理解するのに一苦労。 もっと単純でストレートな話の方が好きだなあ。
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デバッシャー家の四姉妹とその両親、さらにDばあちゃんのスピンオフ、書かれないかなあ。 それにしても、一度はイっちゃったものの見事生還してリーシーを助けるアマンダの存在感はぶっち切りに魅力的だ。
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薄気味悪くなんだか得体の知れないものがにょろにょろ、、ずるずる? 文章のポツンとされたところも気持ち悪かった。 居心地の悪いところに置き去りにされたようで。 原文もあんな感じなのでしょうか? キング恐るべし。
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わ、わかりづらかった・・・。 夫婦の間だけのジョーク、家族にしか分からない言い回し、その世代じゃないと知らない歌、見てない映画、とどめにアメリカンジョーク(笑)・・・アウェー過ぎる! 今までもそういう手法だったけど、しかし今回が分かりづらさ一番だったわー★ 国立公園で踊るシーンはステキだったけど。 ストーカー野郎の股間ねじり上げるためだけにブーヤ・ムーンに呼ばれたのかアマンダ・・・(゜д゜)
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キングらしい、キーワードが何度も出てきたり散りばめられたり、血が出るシーンは本当に気持ち悪いし、キレイじゃない言葉もたくさんだったり。 でもラストは美しい。ここにいたるまでの道のりは、私にはもう少し短くていいかな。
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二段組み上下巻の作品。とにかく長かったー。人間の闇の部分を描くために、ファンタジー的な要素が必要なのは理解できるのだけど、この手の作品は疲れる。残念ながら、キングをもってしても。時間がもったいない。 印象的だったのは、「世の中には錨の役目をするものがあるんだ」(p.351他)と...
二段組み上下巻の作品。とにかく長かったー。人間の闇の部分を描くために、ファンタジー的な要素が必要なのは理解できるのだけど、この手の作品は疲れる。残念ながら、キングをもってしても。時間がもったいない。 印象的だったのは、「世の中には錨の役目をするものがあるんだ」(p.351他)というくだり。人が正気でいられること、もっと言えば、この世にいることを繋ぎ止めるものやひとが、わたしたちには必要だということ。絶望の淵に立たされたときに、しっかりと踏んばらなければならないことを思い起こさせること。これがなければ、究極に追い詰められたときに生き延びることが難しいのだと思う。逆にそれがあれば、スコットのように、生きていける。 (ただ、この錨については、p.353では、「ちょっとした魔法除け、自分の両足を大地にしっかりと繋ぎとめておくための品、うっかりわき道にそれるのを防ぐ杖として」と説明されているので、わたしが考えていることと、少し違うのかもしれないのだが)。 ま、そんなとこ。とりあえず、疲れたー。
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やっと、後半を読む時間が取れた。 2008.11.17だったので、6ヶ月経っていたのね? ト、2009.5.14
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いや〜上巻の読みにくさったら・・・キングの作品を読んでそう思ったのは今回が初めて。リーシー一族のどうでもいい言い回しとか、登場人物だけがわかっているほのめかしとか、物語の進行上、重要になりそうなリーシーの追憶が“そこまでよ”みたいな内心の声で中断されてしまうとか・・・思わずイラッ...
いや〜上巻の読みにくさったら・・・キングの作品を読んでそう思ったのは今回が初めて。リーシー一族のどうでもいい言い回しとか、登場人物だけがわかっているほのめかしとか、物語の進行上、重要になりそうなリーシーの追憶が“そこまでよ”みたいな内心の声で中断されてしまうとか・・・思わずイラッとしてしまった。でも私、最後まで読むの“がんばって、がんばって、がんばった”(というのは大げさだけど) リーシーが、自らの記憶を封印していた紫のカーテンを切り裂いて、過去の出来事に向き合うことができるようになってからは一気呵成。訳のわからないつぶやきもほのめかしも、収まるところに収まって。そうか、あの前半のぐだぐだも手管のうちであったのか・・ リーシーが、あれほどの体験を完璧に忘れていられるものなのか、法の手に委ねることを一瞬たりとも考えないものなのか等、突っ込みたい気もするし、あまりリーシー自身にも魅力を感じなかったけれど、スコットの幼年時代の物語は、怖くて悲しくて、いかにもキングらしいものだった。 ――Lisey's Story by Stephen King
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