野球の国のアリス の商品レビュー
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この言葉は悲しいよね。 「女だから」 私が女の姿をやめた理由の一つです。 そうみられるのが苦痛だったから。 それに後悔は一切ないけどね。 そのために野球をし続けることを あきらめなければならなかった少女が ふとしたきっかけで再び野球のマウンドに 立つお話です。 だけれども別の世界はあべこべな野球が はびこっていました。 『こんなの野球じゃない』 そのためにアリスは動き出すのでした。 そして最後に彼女の仲間である メンバーがやってくるのです。 そして… 何だろう、なんかよいよね。
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不思議の国、鏡の国のアリスを下敷きに、捻りが効いていて、巧くできた話。 そこに、小学から中学に上がる、男女間の体力や気持ちの変化、ちょっとしたわだかまりのような感情をさらっと加えて、それを爽やかに解消してくれる。 楽しかった。
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131:アリスが中学校では野球を諦めざるをえないこと、変化球を打つ練習を重ねる五堂、兵頭君の寡黙な包容力などなど、造形の上手さと、キャラクター同士の距離感はさすが。児童文学ぽい感じなので、ストーリーは単純なのだけど、思春期ー! というさりげない甘酸っぱさがたまりません。その匙加減...
131:アリスが中学校では野球を諦めざるをえないこと、変化球を打つ練習を重ねる五堂、兵頭君の寡黙な包容力などなど、造形の上手さと、キャラクター同士の距離感はさすが。児童文学ぽい感じなので、ストーリーは単純なのだけど、思春期ー! というさりげない甘酸っぱさがたまりません。その匙加減も、ええ按配です。
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円紫さんシリーズを追っていたので、こういう作品も書くのだな、という印象。(でもスキップもある意味不思議な物語だった。。。) 女の子の内面描写が相変わらずうまい。。 体つきの変化から、中学に入ったら野球は出来ない女の子。けれど暗くは無く、彼女の心情がむしろ明るく描かれている。 確かに、男子と女子が同チームでやりあえたのは小学生がギリギリだったな。。懐かしい。 王道展開、と思いきや鏡の世界ならではのハプニングがあって。 それでも、問題を先送りにせず、ユニフォームを洗濯する主人公、その行動偉い。。。凄い。。。 だからこそエースピッチャーを背負えていたのだろうな。。 ライバルが同じ地区に引っ越してきたのだし、彼等のその後の中学生生活を知りたい、と思うのは恋愛脳すぎるだろうか。。
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何か良くわからん! 2016.2.7
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「不思議の国のアリス」をモチーフにした作品で、野球大好きな女子中学生が鏡の世界で奮闘します。ミステリー要素が全くないのと、野球の試合があっさりめに展開されているのは残念なところですが、「不思議の国のアリス」と「鏡の国のアリス」ネタが随所に見られニヤリとさせられますし、アリスやライ...
「不思議の国のアリス」をモチーフにした作品で、野球大好きな女子中学生が鏡の世界で奮闘します。ミステリー要素が全くないのと、野球の試合があっさりめに展開されているのは残念なところですが、「不思議の国のアリス」と「鏡の国のアリス」ネタが随所に見られニヤリとさせられますし、アリスやライバルの五堂のキャラが生き生きと描かれているので、話そのものは楽しめるのではないかと思います。
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ミステリーランドは全部ミステリなのかと思いきやそうじゃないのもあるんですね。ジャンル的にはファンタジーが近いんでしょうか。 作者の主義主張がみえるのって基本嫌いなんですが北村さんの文章だとまったく嫌味がなくてすっと受け入れられるのが不思議。
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ああ、なんて清々しくて爽やかなお話でしょうか。 北村薫さんの描く少女はいつも凛としててまっすぐだから大好き。
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タイトルと装丁に惹かれて 何気なく手にとってみると、主人公アリスの心の葛藤と成長が 描かれていて教科書に載ってもいいくらい 道徳的なお話でした。 わたしが小学生だったら、読まないというか 読めないかもしれないけど、 子供から大人まで読めると思います。
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本への愛情が溢れ出るような、美しい本です! 写真ではわかりませんが、カバーをとった表紙の 絵と右端に配された水色のコントラストが夢のように綺麗で 水色部分に銀の英字で刻まれたタイトルも、中の挿絵もほんとうに素敵。 しかも、なんと中の頁の角が、全部まあるくカットしてあるのです♪ ...
本への愛情が溢れ出るような、美しい本です! 写真ではわかりませんが、カバーをとった表紙の 絵と右端に配された水色のコントラストが夢のように綺麗で 水色部分に銀の英字で刻まれたタイトルも、中の挿絵もほんとうに素敵。 しかも、なんと中の頁の角が、全部まあるくカットしてあるのです♪ もちろん装幀だけではなく、物語のほうも 長い髪をなびかせて豪速球を投げる美少女アリス アリスを鏡の向こうの世界に誘う新聞記者の宇佐木(ウサギ)さん 左右だけが見事に逆転している、鏡の向こうの世界 「首を切れっ」が口癖の、宇佐木さんの新聞社の女社長「女王様」 などなど、『鏡の国のアリス』のモチーフと、現実世界への静かな皮肉を散りばめながら 北村さんらしい美しい文章で、楽しく綴られます。 少年野球ではアリスの宿命のライバルだった天才的バッターで 中学では野球を続けられないアリスの気持ちを誰よりも理解してくれる五堂くん、 ずっとキャッチャーとしてアリスの女房役を務め、 アリスの手から投げられる球以外は受けたくないからと、 野球部ではなく柔道部に入る決意をする兵頭くんなど、 アリスを取り巻く男の子たちも、爽やかでとても魅力的。 この、「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」と銘打たれた 講談社のミステリーランドシリーズ、 漢字には全部ルビが振ってあるし、北村さん始め、執筆陣は豪華だし、 本を読む喜びに目覚めた小学生に リボンをかけてプレゼントしたくなること請け合いですが 幼いころ、時間を忘れてジュブナイル小説を読み耽った大人のみなさんにも 懐かしい気持ちでぜひ手に取っていただきたいです♪
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