おとぎ話の心理学 の商品レビュー
「自分の理想を果たすことができず、次世代に重荷を背負わせて消えた父の娘。これはユング派の心理学者として有名なマリー=ルイズ・フォン・フランツのテーマであり、おとぎ話の中に繰り返し登場するヒロインでもある。」『ジブリの教科書 風の谷のナウシカ』(「少女としてのナウシカ・ヒロインとし...
「自分の理想を果たすことができず、次世代に重荷を背負わせて消えた父の娘。これはユング派の心理学者として有名なマリー=ルイズ・フォン・フランツのテーマであり、おとぎ話の中に繰り返し登場するヒロインでもある。」『ジブリの教科書 風の谷のナウシカ』(「少女としてのナウシカ・ヒロインとしてのナウシカ」山崎まどか p.262)
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・(象徴を生み出した個々の人間やその心的構造を出発点としてとりあげずに、神話的表象を研究すると)あらゆるものがあらゆるものになります。もし世界樹で始めると、あらゆる神話的モチーフが最後には世界樹に導かれることを容易に証明することができます。… ユングは、彼の書いた最後の論文で、こ...
・(象徴を生み出した個々の人間やその心的構造を出発点としてとりあげずに、神話的表象を研究すると)あらゆるものがあらゆるものになります。もし世界樹で始めると、あらゆる神話的モチーフが最後には世界樹に導かれることを容易に証明することができます。… ユングは、彼の書いた最後の論文で、これは知的タイプの人には大変な誘惑で、なぜなら彼らは元型的イメージとつねに結びついている情緒的、感情的要因を見過ごすからだ、と指摘しました。元型的イメージは単なる思考の型(思考の型としては、それはあらゆる他の思考の型と結びついています)ではありません。それは情緒的な経験―個人の情緒的経験でもあるのです。 ・実際、おとぎ話を、意識の四機能のどれかで解釈することは可能です。思考型の人は、あらゆるモティーフが絡み合っている構造や具合を指摘するでしょう。感情型の人は、それもまったく合理的な、価値の序列に各モティーフを並べます。感情機能によって、立派で完全なおとぎ話の解釈が可能です。感覚型は表象をパッと眺めて、それを増幅するでしょう。直感型は全体の姿を、いわば一つのものとしてみます。彼は、おとぎ話全体が散漫な話ではなくて、多くの面に分かれているけれども実は一つのメッセージであることを示すのに最も恵まれた際の持ち主です。
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