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グルッペ四十七史 の商品レビュー

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2019/01/30

ドイツ人作家としてノーベル文学賞を受賞したのは、いまのところハインリヒ・ベルと、ギュンター・グラスしかいない(ヘッセは亡命したのでスイス人、カネッティはイギリス国籍)。その二人ともがこの四十七年グループに属していたことを考えると、戦後ドイツの文壇をいかに牽引した集団であるかが伺え...

ドイツ人作家としてノーベル文学賞を受賞したのは、いまのところハインリヒ・ベルと、ギュンター・グラスしかいない(ヘッセは亡命したのでスイス人、カネッティはイギリス国籍)。その二人ともがこの四十七年グループに属していたことを考えると、戦後ドイツの文壇をいかに牽引した集団であるかが伺える。そのほかにも、インゲボルク・バッハマン、パウル・ツェラン、ギュンター・アイヒ、ハンス・マグヌス・エンツェンスベルガー、エーリヒ・ケストナー、ジークフリート・レンツ、マルティン・ヴァルザー、マルセル・ライヒ=ラニツキといった、ドイツ文学に親しむ者なら一度は耳にしたことのある作家を多数輩出している。しかし、残念なことにその活動は、日本ではほとんど知られていないと言っていい。本書はその知られざる四十七年グループの歴史を詳細に明らかにした良書である。ドイツ文学研究者必読の書。

Posted byブクログ