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永遠の旅行者(上) の商品レビュー

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27件のお客様レビュー

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2016/10/23

橘玲は 実に欲張りな作家かもしれない。 相続税回避の方法、税金のかからない方法など、 実にたくみに 取り込みながら、 シベリア抑留者だった祖父、バブルで儲けたが失敗し逃亡父親、精神を病む孫。 母親は、惨殺され犯人が不明と言う 話題満載のなかで、 20億の遺産を 孫に 税金を払わず...

橘玲は 実に欲張りな作家かもしれない。 相続税回避の方法、税金のかからない方法など、 実にたくみに 取り込みながら、 シベリア抑留者だった祖父、バブルで儲けたが失敗し逃亡父親、精神を病む孫。 母親は、惨殺され犯人が不明と言う 話題満載のなかで、 20億の遺産を 孫に 税金を払わずに遺産相続させるという仕事を 引き受けた 元弁護士 恭一。 この男は、なぜ?という疑問をもちながら 生きている。 この仕事を引き受けるにも、なぜなのか、分からない。 設定が 盛りだくさんで、カネ狙いの亡者が 絡み付いてくる。 盛りだくさんすぎて、説明が多すぎるのが、目につく。 それにしても、恭一、まゆ、智子 それぞれが 魅力的でいいなぁ。 相続税回避、税金を払わないことを軸に物語は展開する。 さて、下巻が どうなるのかな。

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2016/05/02

元弁護士・真鍋に、見知らぬ老人麻生から手紙が届く。「二十億の資産を息子ではなく孫に相続させたい。ただし一円も納税せずに」重態の麻生は余命わずか、息子悠介は百五十億の負債で失踪中、十六歳の孫まゆは朽ちた家に引きこもり、不審人物が跋扈する。そのとき、かつてシベリア抑留者だった麻生に殺...

元弁護士・真鍋に、見知らぬ老人麻生から手紙が届く。「二十億の資産を息子ではなく孫に相続させたい。ただし一円も納税せずに」重態の麻生は余命わずか、息子悠介は百五十億の負債で失踪中、十六歳の孫まゆは朽ちた家に引きこもり、不審人物が跋扈する。そのとき、かつてシベリア抑留者だった麻生に殺人疑惑が浮上した。  まゆは幼い頃に母を殺された未解決事件にまだ苦しんでいた。アメリカで失踪した悠介の居場所はつかめない。麻生の死期は迫る。真鍋には時間がなかった。そもそも麻生はなぜ無税の相続に拘るのか?そして、まゆが何者かに誘拐された―。人間の欲望と絶望、金と愛情、人生の意味までを、大胆かつ繊細に描ききった新世代の『罪と罰』完結。

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2015/11/09

 永遠の旅行者(perpetual traveler)の元弁護士、真鍋。滞在先のハワイで見知らぬ老人から20億円の資産を息子ではなく、孫に相続させたい。ただし、一円も納税せずに。この不思議な依頼を受けて、調査に乗り出す。天使と言われている孫娘まゆは精神分裂症の症状で引きこもり。依...

 永遠の旅行者(perpetual traveler)の元弁護士、真鍋。滞在先のハワイで見知らぬ老人から20億円の資産を息子ではなく、孫に相続させたい。ただし、一円も納税せずに。この不思議な依頼を受けて、調査に乗り出す。天使と言われている孫娘まゆは精神分裂症の症状で引きこもり。依頼人の息子悠介は150億円の借金を抱えたまま失踪中。依頼人はシベリアで拘留者だったことから、日本に裏切られた思いを持っているようだ。  ハワイ、日本、香港と舞台を変えながら、ストーリーの全貌を少しずつ明らかにしていく。文章は平淡な感じはするが、税金だったり弁護士の話題だったりと専門用語もたくさんあり、金融に勤めているからこそ理解できるのかも。いずれにせよ、謎を解きたい一心で、下巻の展開に期待したい。

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2014/08/19

橘玲さんの経済小説です。 相続や配偶者控除についての税金についての知識は流石です。物語としても面白いです。

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2014/07/21

マネーロンダリングの作者だと知らずに購入。作者の著作は初見だが非常に面白い。知識と取材(?)で得た情報をしっかり散りばめており、何より話が面白い。上下巻の本だとは知らずに「これで伏線回収出来るの?」と思いながら読み進めたが、下巻の電子書籍が高くて手が出ないので、買い溜めた他の軽い...

マネーロンダリングの作者だと知らずに購入。作者の著作は初見だが非常に面白い。知識と取材(?)で得た情報をしっかり散りばめており、何より話が面白い。上下巻の本だとは知らずに「これで伏線回収出来るの?」と思いながら読み進めたが、下巻の電子書籍が高くて手が出ないので、買い溜めた他の軽い本を読みながら、下巻の価格下落を待ちたい。 私はサラリーマンなので、税金が源泉徴収によって取られているため普段はあまり税金について意識はしないが、節税というのは確かに重要な考え方だ。個人的には税金よりも年金を何とかして欲しいと思っている。現役世代が高齢者を支えるという仕組みには問題がある。多くの投票者でもある高齢者のための社会になっているような気がしている。国の借金の悲惨さはいまいち理解できないが、歳入より多くの支出をしている財政が健全で無いのは間違いない。せめてプライマリーバランスを早く取り、若い世代が負担を負う事のない社会にしてもらいたい。消費税は20%位でも良いと思うが、税金をしっかりと使ってもらうため、選挙制度の改革はしなければいけないだろう。先日の兵庫県議員じゃないが、税金の使い道をしっかりと監督する仕組みを作らねばならない。

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2013/02/21

久々に、圧倒される作品のに出会いました。『永遠の旅行者』(橘玲) 納税義務から逃れて生きる主人公に、莫大な遺産を相続税なしに相続させたい、という依頼が舞い込むことから物語は始まります。 そこからがつがつサスペンスの世界に…!と思いきや、歴史に残る悲劇、人種差別、精神障害や路上生...

久々に、圧倒される作品のに出会いました。『永遠の旅行者』(橘玲) 納税義務から逃れて生きる主人公に、莫大な遺産を相続税なしに相続させたい、という依頼が舞い込むことから物語は始まります。 そこからがつがつサスペンスの世界に…!と思いきや、歴史に残る悲劇、人種差別、精神障害や路上生活者など、それひとつでテーマとして作品がなりたつものがたっぷり盛り込まれており、かつうまくすべてが融合してる感じ。 なんでこんなに長いの!?というくらい分厚い本がしかも上下巻ですが、一昨日と昨日でいっきに読んでしまいました。 正直、衝撃の作品過ぎてうまく言葉にできません! ご紹介というよりは備忘録ですね… 好き嫌いありそうですが、ぶっとんだ設定と、でも現実に基づいた話の運びが私はすごく好きでした! 永遠の旅行者 (上):Amazon.co.jp:本 www.amazon.co.jp

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2011/11/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「自由」の理想系。 大手弁護士事務所のジュニアパートナーの座を目前にした主人公は、その身分をなげうって自由を手に入れる。 彼は「非居住者」としてオフショアを転々とし、どの国家にも納税しない、独立した個人だ。 冒頭の会話が秀逸。 バカンスでハワイのビーチにやってきたNYの弁護士ビルとの会話。 ひとしきりわが身の不幸をしゃべり散らしたあとでビルが訊いた。 「ところで君、なにしてるの?」 「海の見える場所を旅してるんだよ」 「それに何の意味があるんだい?」 「なにもないよ」 「どういうこと?」 「人生に意味があるとかないとか、そんなのうんざりだよ」 「なんてことだ!」ビルは叫んだ。「君は俺の人生の師匠(メンター)だよ!」 理想のアーリーリタイアメント。

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2011/09/27

すてきなロードムービーで、かなりサスペンスで、脱税テクニックの手引書であるとともにラブストーリーでもあります。シベリヤに抑留された祖父、ドラッグ中毒になってしまった息子、総合失調症のその娘の3代に渡る壮絶な人生が書かれています。 「君はたくさんの素敵な恋をして、お伽の国の王女...

すてきなロードムービーで、かなりサスペンスで、脱税テクニックの手引書であるとともにラブストーリーでもあります。シベリヤに抑留された祖父、ドラッグ中毒になってしまった息子、総合失調症のその娘の3代に渡る壮絶な人生が書かれています。 「君はたくさんの素敵な恋をして、お伽の国の王女さまのように幸せなるんだ」 「これからは、あなたが自分の人生を楽しむのよ。そして、いじわるで高慢で魅力的な女になりなさい」 こんな言葉で人を励ませる人にになりたい、と思わせる小説でした。ちょっと難しいけどかなりおすすめ。

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2011/09/12

一切納税をせずに遺産を相続させるというミッションを行いながらも“天使”を救うストーリー。 合法的に税金を払わないで生きていくってことが可能なんだって事を知った。読むペースをつかむのに時間がかかった。ハワイに行ってみたくなった。

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2010/12/13

橘 玲の小説2作目。相変わらず面白いんだけど、前作「マネーロンダリング」に比べると、ちょっと冗長でドキドキ感がおちるかなという印象。まぁ、こんな金融知識をふんだんにミステリーに取り込むことができる著者なんてこの人以外いないので、そういった異色の世界観を体験できる意味で貴重な小説だ...

橘 玲の小説2作目。相変わらず面白いんだけど、前作「マネーロンダリング」に比べると、ちょっと冗長でドキドキ感がおちるかなという印象。まぁ、こんな金融知識をふんだんにミステリーに取り込むことができる著者なんてこの人以外いないので、そういった異色の世界観を体験できる意味で貴重な小説だと思う。似たような小説みたことない。

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