スは宇宙のス の商品レビュー
ブラッドベリ 「 スは宇宙のス 」 ファンタジー短編小説集。宇宙SFというよりミステリー仕立て。飽きずに読めた 著者の読書遍歴から始まる「まえがき」が おしゃれ〜ヴェルヌが父、HGウェルズが伯父、ポオが従兄弟、メアリーシェリーが母... 短編「さなぎ」「火の柱」「別れも愉し...
ブラッドベリ 「 スは宇宙のス 」 ファンタジー短編小説集。宇宙SFというよりミステリー仕立て。飽きずに読めた 著者の読書遍歴から始まる「まえがき」が おしゃれ〜ヴェルヌが父、HGウェルズが伯父、ポオが従兄弟、メアリーシェリーが母... 短編「さなぎ」「火の柱」「別れも愉し」から考えると、著者の描く人間像は、超人間(現在の自分を超えるべき存在)なのではないか? 反戦争の立場であり、戦争により地球が終わるハルマゲドン思想が、物語のモチーフとなっているものが多い 短編「火の柱」は 最初のつかみが凄い。「憎しみながら、彼は大地から出てきた。憎悪が彼の父だった」
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ヴェルヌはぼくの父親、ウェルズはぼくの賢明な伯父さん...どの短編にも共通して、少年の日に読んだであろう小説のイメージが、形を変え叙情的に蘇る。私は全くSFを知らないのだけど、明るい科学に満ちている未来があると思っていた。しかしこの本は未来を恐れている、恐ろしい未来を描いているよ...
ヴェルヌはぼくの父親、ウェルズはぼくの賢明な伯父さん...どの短編にも共通して、少年の日に読んだであろう小説のイメージが、形を変え叙情的に蘇る。私は全くSFを知らないのだけど、明るい科学に満ちている未来があると思っていた。しかしこの本は未来を恐れている、恐ろしい未来を描いているようだ。暗い影がなくなり光ばかりになった、想像力のない世界を。一方、子どもたちの懐かしい世界もあり、ノスタルジックな感情がそこかしこに溢れている。どの短編も印象深いが特に強く残ったのは「火の柱」だった。
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ブラッドベリの自選短篇集。 SF寄りではなくホラー寄りの短篇が集められている。序文にもある通りポオの影響が感じられるものが多かった。 『火の柱』『孤独な散歩者』『市街電車』『飛行具』が好きだ。
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SFだけど「綺麗な」世界は望んでないんだなぁ、と。ポーを尊敬する点がいくつもあったし。そんな面がもっと表れてるのが『10月は〜』みたいなのでそっちも読みたい。「透明少年」が一番良かった。
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文明の肥大と終焉をモチーフにした短篇アンソロジー。どれも取り返しのつかない過ちに対する悲しみに覆われているけれど、同時にこめられた郷愁が、美しい記憶をそのまま保存する。最後の短篇は希望だと思う。ブラッドベリほんと詩人。
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米国の火星探査機キュリオシティが着陸した地点を「ブラッドベリ」と名付けた、とニュースになったが、ブラッドベリがどれほど火星に愛着を感じていたかわかる作品集。「別れも愉し」「泣き叫ぶ女の人」が特に好き。
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怪奇小説にSFテイストを乗せた、一粒で二度美味しい短編集。戸棚の陰からこちらを窺っている、なにものかの視線を感じずにはいられない。そこかしこに現れるポーやラブクラフトの名に、にやにやしてしまった。
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今の時代からすると…小説として成り立っているかも怪しい…。 プロットかアイデアを書いてあるだけのような話もある。 でも…新しいアイデアがイロイロ詰まっていたのは確か。 SFの歴史、アイデアの玉手箱を読みたい…っていう人には良いかもしれないけど、普通の読者にはスグに飽きられちゃ...
今の時代からすると…小説として成り立っているかも怪しい…。 プロットかアイデアを書いてあるだけのような話もある。 でも…新しいアイデアがイロイロ詰まっていたのは確か。 SFの歴史、アイデアの玉手箱を読みたい…っていう人には良いかもしれないけど、普通の読者にはスグに飽きられちゃうだろうな。 何回も途中で読むのやめようと…正直思ったもん…。
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古典SF短編集。同じ作者さんの作品に「ウは宇宙船のウ」ってのもあるけど、それぞれ独立した本です。 想像力を鍵にしたロマン溢れるお話……が持ち味の作者さんだけど、この本はちょっと暗めというか怖めというか、ロマンティックSFの範疇ではあるんだけどその中ではホラーとかミステリとかそっち...
古典SF短編集。同じ作者さんの作品に「ウは宇宙船のウ」ってのもあるけど、それぞれ独立した本です。 想像力を鍵にしたロマン溢れるお話……が持ち味の作者さんだけど、この本はちょっと暗めというか怖めというか、ロマンティックSFの範疇ではあるんだけどその中ではホラーとかミステリとかそっち方向に寄ってる雰囲気。 1冊単位で見ると、どうにも後味の悪いお話が多くて、わたしはちょっと肌に合いませんでした。残念。 1編ずつ見ると「さなぎ」「別れも愉し」「遠くて長いピクニック」あたりがわりと好き。
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基本的には夢と現実のせめぎあいの物語群と言えそう。そしてだいたい作者は夢の方に肩入れしているのだけど、必ずしも夢の世界の方が勝利できるともかぎらない。 (2009年04月05日読了)
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