逆説の日本史(15) の商品レビュー
吉宗をバカ殿と言い、儒教が経済音痴の政治を生み出すと いったあたりの解説は著者の面目躍如といったところだが、 ここまで執拗に裏からの観方を繰り返されると、それを さらに裏から見たくなってしまう私は間違いなく天邪鬼で ある(笑)。
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江戸時代は日本人が形成された時代だ。近代日本人の原型はすでに江戸時代にできていたことがわかる書である。
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江戸時代における名君や学者は儒教の影響を甚大に受けており、経済を悪と見なしている為結果的に改革では無かった。 田沼政治こそが改革であったのだが失敗したからこそ明治維新があったと思うと感慨深い。
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井沢日本史の第15弾。今回は江戸時代中期の“ヒーロー”と“悪役”に注目を当てる。 徳川吉宗、松平定信など、“改革”を行ったとされる人物は、実際には経済政策について無策で、自分の信念を貫くあまり、国を混乱に陥れた本人であったのだ。ここでも儒教の悪い面が、強力に作用している。 ―儒...
井沢日本史の第15弾。今回は江戸時代中期の“ヒーロー”と“悪役”に注目を当てる。 徳川吉宗、松平定信など、“改革”を行ったとされる人物は、実際には経済政策について無策で、自分の信念を貫くあまり、国を混乱に陥れた本人であったのだ。ここでも儒教の悪い面が、強力に作用している。 ―儒教という人間のルールを、経済という別の生き物に押しつけてはいけない この筆者の言葉は、リーマンショック以前、“強欲”という人間のルールを金融にあてはめた、現代の状況とある種共通するのではないか。
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綱吉が暗君だったというように言われていることすら知らなかった自分。 そういった情報を知ることができるとともに、その情報の信憑性を打ち破る論の展開に驚かされるよりも納得させられてしまいました。 「歴史は勝者による歴史である」とはなかなか考えさせられるものでした。
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井沢元彦氏の逆説シリーズ。江戸時代中期(綱吉~家斉)の政治を詳細に分析し、自らの仮説に基づく評価をした書籍。 歴史全体を俯瞰した上で、通説を見事なまでに覆す展開に引きずり込まれた。 江戸時代の徳川家に脈々と流れる思想がありながらもその時々に行われた政争が独特の切り口により仔細に記...
井沢元彦氏の逆説シリーズ。江戸時代中期(綱吉~家斉)の政治を詳細に分析し、自らの仮説に基づく評価をした書籍。 歴史全体を俯瞰した上で、通説を見事なまでに覆す展開に引きずり込まれた。 江戸時代の徳川家に脈々と流れる思想がありながらもその時々に行われた政争が独特の切り口により仔細に記述されており、史実に対する「なぜ?」が自分なりに納得できたような気がする。 この逆説シリーズを手に取ったのは始めてであったが、単純に読み物としておもしろい上に、今を理解する上でも、一度このシリーズを読んでおくことは有用であると実感した。
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2010.07.19 (58) 素晴らしい。当に逆説。田沼意次の再評価は小説などでも行われていたが通史の中での位置付けは鮮やか。また明治維新は江戸時代初期から始まっており倒幕は松平定信の失政から始まっているという歴史的着眼は素晴らしい。綱吉名君の前巻の主張も目からうろこだったが今...
2010.07.19 (58) 素晴らしい。当に逆説。田沼意次の再評価は小説などでも行われていたが通史の中での位置付けは鮮やか。また明治維新は江戸時代初期から始まっており倒幕は松平定信の失政から始まっているという歴史的着眼は素晴らしい。綱吉名君の前巻の主張も目からうろこだったが今回も凄い!
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「徳川吉宗は経済に関してはバカ殿だった」はさすがに評価辛めですね^^; 当時の枠の中では限界もあったろうし、その中では革新的だとは思うんですが。 その”枠”が儒教の限界だった。的見方は面白いですが。 田沼意次の再評価は意次ファンとしては嬉しい限り♪ 所謂”享保・寛政・天保”の三...
「徳川吉宗は経済に関してはバカ殿だった」はさすがに評価辛めですね^^; 当時の枠の中では限界もあったろうし、その中では革新的だとは思うんですが。 その”枠”が儒教の限界だった。的見方は面白いですが。 田沼意次の再評価は意次ファンとしては嬉しい限り♪ 所謂”享保・寛政・天保”の三大改革。 ”改革”と言われると”良い変化”だと思ってしまうのは言葉の魔力ですね。 誰にとっての”良い改革”なのか?その視点が大事ですね。
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